葉酸の多い食べ物一覧|効果や1日に必要な目安量は?
葉酸はビタミンの一種で赤血球を作ったり、細胞を生成したりする栄養素です。特に胎児の発育に欠かせないと言われています。妊娠中や妊活中に葉酸の多い食べ物を摂取した方が良いと聞いたことがあるかもしれませんが、老若男女問わず重要な栄養素です。葉酸の多い食べ物や1日の摂取目安を紹介するので、日々の食生活に取り入れてみてください。
葉酸とは
葉酸とは水溶性のビタミンの一種で、健康な体を維持するのに欠かせない栄養素です。まずは葉酸の働きや1日あたりの摂取量の目安を確認しましょう。
水溶性のビタミンB群の一種
葉酸はビタミンB群に属する水溶性のビタミンです。プテロイルモノグルタミン酸および派生物の総称で、植物の葉に多く含まれています。葉酸と同じくビタミンが豊富な食べ物は、次の記事を参考にしてみてください。
細胞の生産・再生や胎児の発育に欠かせない栄養素
葉酸はビタミンB12とともに赤血球を作る働きがあり、造血のビタミンと呼ばれています。他にもDNAやRNAなどの核酸やタンパク質の合成を促し、細胞の生産・再生を手助けする栄養素です。
また、葉酸はビタミンB12とともに代謝を促進する酵素を補ってくれます。不足すると肝臓の代謝が滞ってしまい、血管を広げにくくさせる役割を持つホモシステインが増加。動脈硬化などのリスクが高くなるため、葉酸の摂取による予防が推奨されています。
葉酸は年齢や性別に関わらず重要な栄養素ですが、とりわけ胎児の健康的な発育に欠かないものです。ただ妊婦が積極的に葉酸を取る必要があるのは、そのためだけではありません。葉酸の欠乏によって、胎児の脳や脊髄の元となる神経管の発達に異常をきたす神経管閉鎖障害のリスクを減らすためでもあります。葉酸は人体の成長や維持に欠かせない栄養素なので、食生活の中で積極的に取り入れましょう。
1日あたりの摂取量目安
葉酸の摂取量目安は、18歳以上の男女ともに240µgです。1日の上限量は18~29歳が900µg、30~49歳は1,000µgとされています。妊娠初期は640µg/日、妊娠中期および後期は480µg、授乳中は340µgが推奨量。妊娠初期の頃は神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、積極的な摂取が推奨されています。葉酸が多い食べ物と含有量については次の項目で紹介します。
葉酸の多い食べ物一覧
葉酸の多い食べ物は、レバー、イクラ、海苔、枝豆などたくさんあります。種類別に葉酸の多い食べ物を紹介しますので、普段の食生活で意識的に取り入れてみてください。
肉類
肉類の中でも特にレバーには葉酸が多く含まれています。
<葉酸の含有量>※可食部100gあたり
・鶏レバー(生):1300µg
・牛レバー(生): 1000µg
・豚レバー(生): 810µg
・鶏レバー(生):1300µg
・牛レバー(生): 1000µg
・豚レバー(生): 810µg
魚類
魚類も葉酸が多く、他のビタミンやミネラルなど体に必要な栄養素も豊富です。
<葉酸の含有量>※可食部100gあたり
・生うに:360µg
・すじこ:160µg
・イクラ:100µg
・さくらえび:230µg
・ウナギ肝:380µg
・ホタテ:87µg
・生うに:360µg
・すじこ:160µg
・イクラ:100µg
・さくらえび:230µg
・ウナギ肝:380µg
・ホタテ:87µg
海藻類
葉酸の多い海藻類はサラダと一緒に食べると、ビタミンなどの別の栄養素と同時に摂取ができます。海藻だけで目安量を摂取するには、かなりの量を食べなければならないため、補助的な役割で食生活の中に取り入れましょう。
<葉酸の含有量>※可食部100gあたり
・焼きのり:1900µg
・味付のり:1600µg
・乾燥わかめ(素干し):440µg
・あおのり(素干し):270µg
・あおさ(素干し):180µg
・焼きのり:1900µg
・味付のり:1600µg
・乾燥わかめ(素干し):440µg
・あおのり(素干し):270µg
・あおさ(素干し):180µg
海藻の種類については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
野菜類
<葉酸の含有量>※可食部100gあたり
・枝豆(茹で):260µg
・ブロッコリー(茹で):120µg
・切干しだいこん(乾):210µg
・ホウレンソウの葉(茹で):110µg
・芽キャベツ(茹で):220µg
・モロヘイヤ(生):250µg
・枝豆(茹で):260µg
・ブロッコリー(茹で):120µg
・切干しだいこん(乾):210µg
・ホウレンソウの葉(茹で):110µg
・芽キャベツ(茹で):220µg
・モロヘイヤ(生):250µg
ホウレンソウや枝豆には、葉酸だけではなく鉄分なども豊富に含まれています。鉄分が豊富な食べ物の一覧は以下を参考にしてみてください。
豆類
豆類にはカルシウムも豊富に含まれています。サラダやスープに入れて食生活に取り入れると、摂取しやすいでしょう。
<葉酸の含有量>※可食部100gあたり
・きな粉 :250µg
・糸引き納豆 :120µg
・挽きわり納豆 :110µg
・蒸し大豆(黄大豆):96µg
・豆乳(調整豆乳) :31µg
・ひよこまめ(茹で):110㎍
・きな粉 :250µg
・糸引き納豆 :120µg
・挽きわり納豆 :110µg
・蒸し大豆(黄大豆):96µg
・豆乳(調整豆乳) :31µg
・ひよこまめ(茹で):110㎍
豆を献立に取り入れるヒントは、こちらの記事も参考に。
葉酸不足になるとどうなる?取りすぎもダメ?
葉酸が不足した場合、貧血など体に悪影響を与える可能性があります。1日の摂取量目安や上限量を意識すると同時に、不足した場合にどのような症状を発症するのかも知っておきましょう。
葉酸不足の状態は病気のリスクも高くなる
葉酸が不足した状態が続くと、神経障害や巨赤芽球性貧血(貧血)などのリスクがあります。特に、動脈硬化を引き起こす原因の一つであるホモシステイン含有量が高くなります。ただし、栄養バランスの良い食事を取っていれば、基本的に葉酸は不足しにくいので安心してください。
しかし、妊娠中の方は多くの葉酸が必要です。赤ちゃんの健全な発達のためにも、妊娠中の葉酸不足に注意しましょう。
上限量を超えないようにする
葉酸は水溶性ビタミンなので過剰摂取をしても排出されます。現在のところ過剰摂取による疾患は認められていないため、食品から補う分にはあまり心配はいりません。
しかし、1日の摂取量を超えた場合は亜鉛の吸収阻害を起こす可能性もあります。特にサプリメントを併用する時は上限量を意識した方が良いでしょう。過剰摂取によりビタミンB12欠乏による神経障害の発見が遅れる危険もあるので、上限量を超える摂取は控えてください。
効果的な葉酸の取り方や注意点
続いて、葉酸をより効果的に摂取するための注意点やポイントを押さえておきましょう。
葉酸は熱に弱く加熱しすぎると減少する
葉酸は熱や空気、酸化に弱いので加熱をせずに生で食べる方が効率的に摂取できます。加熱をしすぎると、半分以上の栄養素が壊れてしまいます。調理する時は電子レンジ加熱や蒸し料理にすると、水溶性ビタミンが壊れるのをある程度防ぐことが可能です。
スープなど汁物にして食べる
葉酸は水溶性ビタミンであるため、お湯で茹でると溶けだします。汁物なら葉酸が溶けだした汁ごと食べられ、無駄なく摂取できます。葉酸を含む食材を茹でたお湯は、捨てずに有効活用しましょう。
葉酸の多い食べ物で健康を維持しよう!
人間の体を形成するのに欠かせない葉酸は、野菜だけではなく肉や豆類などさまざまな食べ物に含まれています。特に妊婦さんは胎児の発育のためにも積極的に取り入れてみましょう。
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