チョコレートの原料カカオとは?期待される効果や食べ方について解説
チョコレートの主原料であるカカオには、カカオポリフェノールや植物繊維といった成分が含まれ、独特の風味と香ばしい香りが特徴です。最近はカカオの含有率が高い「高カカオチョコレート」も登場し、健康志向の方に注目されています。カカオに期待される効果や効能、食べる際の注意点をチェックしながら自分に合ったチョコレートを選びましょう。
チョコレートに含まれるカカオとは
カカオとは学名を「テオブロマ カカオ リンネ」という、アオイ科の植物です。熱帯地方で生育されている植物で、カカオの木に成る果実の種子(カカオ豆)がチョコレートやココアの原料になります。この学名は1753年に、スウェーデンの科学者カルル・フォン・リンネによって命名されました。
「テオブロマ」とはギリシャ語で「神(theos)の食べ物(broma)」という意味で、「カカオ」は種名です。古代メキシコのカカオセレモニーという神事では、カカオとトウモロコシなどを磨り潰して水と混ぜたカカオドリンクを神への捧げ物として飲んでいたとされています。
カカオの効果・効能
続いて、カカオに期待できる効果や効能を紹介します。チョコレートの原料であるカカオには、カカオポリフェノールや食物繊維、カカオプロテインといった成分が含まれています。
動脈硬化の予防
カカオに含まれるカカオポリフェノールには抗酸化作用があり、動脈硬化の予防効果が期待できます。脳卒中などの生活習慣病は動脈硬化が原因となるケースが多く、動脈硬化はLDL(悪玉)コレステロールが血管に溜まり、酸化することで発症します。カカオポリフェノールはLDLコレステロールの酸化を防ぎ、血管をしなやかにする働きがあるのです。
血圧の上昇を抑える
カカオポリフェノールは血管を広げ、血圧の上昇を抑える作用が期待できます。血圧は、何らかの原因で血管内に炎症が起き、血管が狭くなって血行不良が生じることで上昇します。カカオポリフェノールを摂取することで血管が広がるため、血圧上昇の抑制に効果的です。
アレルギー症状の改善
カカオポリフェノールはアレルギーが起こる各プロセスに作用し、アレルギー症状を改善すると言われています。アレルギーの原因物質(アレルゲン)に対して抗体を作ったり、炎症に関与するヒスタミンが放出されたりするのを防ぎ、他にも、アレルギー症状を悪化させる好酸球(白血球の一種)の働きを抑える作用が期待できます。
ダイエットのサポート
カカオポリフェノールには基礎代謝を高め、体脂肪を抑える働きがあるので、ダイエットに効果的です。血液中のコレステロール値が正常に戻り、基礎代謝が上がるためエネルギーが消費されやすくなります。またカカオポリフェノールに含まれるエピカテキンは、脂肪を分解する酵素であるリパーゼに働きかけます。体脂肪を抑えて、痩せやすい体作りが期待できるでしょう。
便通の改善
カカオには不溶性食物繊維であるリグニンやタンパク質の一種であるカカオプロテインが含まれ、便通を改善する働きを持ちます。リグニンは小腸で消化・吸収されずに大腸に届き、便のカサを増やす効果を持つ成分です。カカオプロテインも消化されにくく、腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やしてくれます。2つの成分により腸内環境が改善され、便秘解消の効果が期待できるでしょう。
シワやくすみなどの肌悩みの改善
シミやシワ、くすみといった肌悩みの主な原因は活性酸素によるものです。カカオポリフェノールに含まれる抗酸化作用は、活性酸素を除去する働きを持つので、肌悩みの改善につながります。また角質の水分を保持する働きがあることから、肌のキメを整える効果も期待できるでしょう。
ストレスの軽減
カカオに含まれるポリフェノールとテオブロミンは、精神を安定させてストレスを軽減するのに効果的です。ポリフェノールには抗酸化作用があり、ストレスにより増えたホルモン分泌を抑えてくれます。さらにテオブロミンには脳内の神経伝達物質であるセロトニンの働きを助け、自律神経を整える作用があります。テオブロミンが含まれているのは、自然界ではほぼカカオのみです。
チョコレートを食べる以外のストレス軽減方法や食べ物は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
高カカオ(ハイカカオ)チョコレートとは
通常のチョコレートよりもカカオを多く含み、カカオ成分を効率良く補える高カカオ(ハイカカオ)チョコレート。その特徴について紹介します。
カカオ含有率70%以上のチョコレートのこと
高カカオチョコレートに明確な定義はありませんが、一般的にはカカオ含有率70%以上のチョコレートを指します。「カカオ70%」「カカオ80%」と表記され、数字がカカオの成分量を表します。一般的なチョコレートはカカオ含有率30~50%程度です。
高カカオチョコレートは、一般的なチョコレートよりもカカオ固形分量が多く、カカオ本来の香りや苦み、酸味が強く感じられます。含有率の数字が大きくなるほど、甘さが少なくカカオ特有の味わいが強くなります。
血糖値を上げにくい低GI食品のひとつ
高カカオチョコレートは一般的なチョコレートよりも糖質が少なく、血糖値が上がりにくい低GI食品のひとつです。GIとはグリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値上昇度を示す指標です。GI値が低い食品は消化吸収がゆるやかで、満腹感が持続します。
高カカオ(ハイカカオ)チョコレートのデメリット
高カカオチョコレートは健康に良い効果が期待できる一方で、食べる際に気を付けたいポイントもあります。メリットだけではなくデメリットも知っておきましょう。
脂質やカフェインの含有量が多い
高カカオチョコレートは一般的なチョコレートよりもカカオの含有量が多い分、脂質も多くカロリーも高めです。脂質は一般的なチョコレートの1.2~1.5倍の含有量です。さらに興奮作用や気管支拡張作用のあるカフェインやテオブロミンといった成分も多く、一般的なチョコレートの約4倍含まれています。肥満のリスクや不眠やめまいなどの体調不良を引き起こす恐れがあるので、過剰摂取に気を付けましょう。
カカオの効果を活かすチョコレートの食べ方と注意点
カカオにはさまざまな効果・効能が期待できますが、持続時間が短いという特徴があります。最後に、チョコレートの栄養を効率良く補う食べ方のポイントや注意点を紹介します。
小分けにして毎日食べる
カカオの効果を活かすには、1日数回小分けにして毎日食べるのがおすすめです。水溶性のカカオポリフェノールは短時間で効果が発揮されますが、持続時間は2~3時間と体内に長時間留められません。1日25gを5回程度に分けて食べるのが目安です。食事前・食間に食べると、糖質の吸収をゆるやかにし血糖値の急上昇が抑えられます。
食べ過ぎに注意する
チョコレートはカフェインが含まれ、カロリーや脂質も高いので食べ過ぎに注意。高カカオチョコレートは一般的なチョコレートに比べ、脂質やカフェインの含有量も高い傾向があります。1日の間食目安である200kcalを超えないように、1日25g程度に留めましょう。
1日のカフェインの摂取目安は次の記事を参考にしてください。
チョコレートを上手に取り入れてカカオのパワーをチャージしよう
チョコレートの原料であるカカオは、ポリフェノールや食物繊維が豊富に含まれ、健康や美容の効果も期待できます。特に高カカオチョコレートはカカオの含有量が高く、糖質が低いのが魅力。食べ過ぎに気を付けながら、チョコレートを上手に取り入れてカカオの効果・効能を得ましょう。
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