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お肉の冷凍方法|おいしさを保つコツや種類別の保存期間目安も

お肉の冷凍方法|おいしさを保つコツや種類別の保存期間目安も

お肉は冷蔵で保存すると数日しかもちませんが、冷凍なら2週間~1カ月と長期間での保存が可能です。お肉を冷凍保存する際のポイントや注意点、種類別の冷凍方法や保存期間を解説します。合わせて下味冷凍のレシピも紹介するので、ぜひ挑戦してみてください。

おいしさをキープ!お肉を冷凍する5つのポイント

お肉の質を落とさずに保存するには、冷凍までの速度と下処理が重要です。そこで、冷凍保存する際のポイントを紹介します。5つあるポイントをしっかり押さえて、お肉をおいしく食べましょう。

①購入してすぐ冷凍庫に入れる

冷凍庫にお肉を冷凍する様子
おいしさをキープするには、購入したらなるべく早く冷凍するのがおすすめ。常温は細菌が繁殖しやすく傷みやすいため、時間が経つほどお肉の鮮度が落ちていきます。
夏場は特に傷みやすいので要注意です。店から持ち帰るときに、ドライアイスや氷を入れて冷やしておくと鮮度を維持できます。冷蔵庫で数日保存してから冷凍庫に入れるのではなく、なるべく購入した当日のうちに冷凍しましょう。

②お肉の水気をよく拭く

お肉の水気を拭く様子
保存の前に、お肉の表面の水気を拭き取ることも大切です。お肉の内部から分離して出てくる液体(ドリップ)を処理せずに冷凍すると、臭みが出たり霜が付いたりしてお肉の質を落とす原因になります。
細菌が繁殖して食中毒を起こす可能性もあるため、冷凍する前にキッチンペーパーでしっかり拭き取ってから冷凍しましょう。

③小分けにして空気を抜く

ひき肉の小分け冷凍
肉は小分けにして冷凍するのがおすすめです。100gずつに分けると調理もしやすくなります。ラップでぴったり包んだ後、ジッパーバッグで密封保存しましょう。空気を抜くことで霜と酸化が防げて冷凍時間の短縮もでき、お肉の質を落とさずに冷凍可能です。

④金属製のトレーを使って素早く冷凍する

冷凍までの時間が短いほどお肉の劣化を防げます。以下の手順で、素早く冷凍させましょう。
①お肉の厚みが均一になるよう平らにして金属製のトレーに載せる
②同じサイズのトレーを上に乗せて、トレーでお肉を挟む
金属は熱伝導が良いため、短時間でお肉を冷凍できます。

⑤下味をつけて冷凍する

下味冷凍をしたお肉
お肉をタレなどに漬け込んで下味をつけておくことで、酸化や冷凍焼けを防ぎやすくなります。他にも、下味がしっかり染み込んでお肉がやわらかくなったり、劣化が早いひき肉の保存期間を延ばせたりというメリットも。
お肉と刻んだ野菜を一緒にして冷凍するのもおすすめです。解凍後に火を入れるだけなので、野菜を切る時間が短縮できます。また使い道が決まっていないお肉は塩・胡椒・砂糖・酒を揉み込んでおけば、いろいろな料理に応用できます。以下の分量を目安に調整してください。
<下味レシピ>鶏むね肉1枚の場合
・塩 小さじ1/4
・胡椒 少々
・砂糖 小さじ1/2
・酒 小さじ2

<種類別のコツと手順>お肉の冷凍保存

お肉は種類に限らず、生のまま、下味をつけた状態、加熱後と、どの状態でも冷凍可能です。ポイントは、均一に冷凍できるように同じ厚みにすること。お肉の種類によって保存方法や期間が違うので、以下を参考に冷凍してみてください。また保存の前には必ず表面のドリップを拭き取りましょう。

こま切れ肉・切り落とし肉

白いボードにのったこま切れ肉
使い勝手の良いこま切れ肉、切り落とし肉は1回分ずつに小分け冷凍をし、利用用途が決まっていない場合は、100gずつに分けておくと便利です。
<冷凍の手順>
①ラップを広げ、使いやすい分量の肉を平らに広げる
②ラップでぴったりと包む
③ジッパ―バッグに入れて密閉する
<保存期間の目安>
約2週間
豚こま肉の時短レシピについてはこちらの記事で紹介しています。

薄切り肉

豚肉の薄切り
薄切り肉は、くっつかないように少しずらしながら並べると、解凍ムラを防げます。
<冷凍の手順>
①ラップを広げ、2~3枚ずつ乗せる
②ラップでぴったり包む
③ジッパ―バッグに入れて密封する
<保存期間の目安>
約2週間

厚切り・ブロック肉

冷凍したブロック肉
お肉の形状や用途によって冷凍方法が異なります。
ステーキやカツ用の厚切り肉 1枚ずつ冷凍
ブロック肉・シチューや角煮用 カットしてから冷凍
焼き豚やローストビーフ用 カットせずに冷凍
<冷凍の手順>
①1切れずつラップでぴったりと包む
②ジッパ―バッグに入れて密封する
※カットした牛ステーキ肉、牛ブロック肉を冷凍する場合は、ラップの上からアルミホイルで包み、ジッパーバッグに入れる
<保存期間の目安>
約1カ月
こちらの記事では、安いステーキ肉をおいしくするコツや焼き方について紹介しています。

ひき肉

ひき肉を小分けにして袋で保存する人
ひき肉は80~100gほどの使いやすい量に分けてから冷凍するのがおすすめです。
<冷凍の手順>
①ひき肉を使いやすい量に分けて、なるべく平らになるようにラップでぴったりと包む
②ジッパ―バッグに入れて密封する
<保存期間の目安>
約2週間

鶏むね肉・鶏もも肉

1枚ずつラップに包んだ鶏肉
鶏むね肉、鶏もも肉は1枚ずつ冷凍するか、調理しやすいように切ってから冷凍しましょう。
<冷凍の手順>
①1枚ずつ、または使いやすい量に小分けにしてからラップでぴったりと包む
②ジッパーバッグに入れて密封する
<保存期間の目安>
2~3週間
低カロリー&高タンパクな鶏むね肉のレシピは、こちらでチェックできます。

鶏ささみ肉

白い皿にのった鶏ささみ
鶏ささみ肉は、筋取りをして1本ずつ保存します。
<冷凍の手順>
①包丁やフォークで筋を取り除き、キッチンペーパーで水気を取る
②1本ずつラップでぴったりと包む
③ジッパーバッグに入れて密封する
<保存期間の目安>
約3週間

手羽元・手羽先

木の皿に盛りつけた手羽元
手羽元は骨に沿って切れ目を入れて、開いて冷凍すると解凍時間を短縮できます。
<冷凍の手順>
①骨に沿って切れ目を入れる
②バットにラップを敷き、少し間隔を空けて手羽を置く
③上からラップをかぶせて冷凍庫に入れて冷凍する
④凍ったらジッパーバッグに入れて保存する
<保存期間の目安>
約3週間

冷凍肉を取り扱う際の注意点4つ

長期間保存ができて便利な冷凍肉。しかし、扱い方を間違えるとお肉の質が落ちてしまいます。これから紹介する4つのことを意識してみましょう。

①パックのままで保存しない

お肉をおいしいまま保存するなら、購入時のパック容器のままで冷凍するのはおすすめできません。というのも、容器内にはドリップが溜まるのでお肉が生臭くなりやすく、空気に触れるため酸化も進んでしまいます。またパックの素材は断熱性が高いため、お肉を冷凍するまでの時間も長くかかることに。
おいしいお肉を食べるためにはパックのまま保存せずに、ラップに包んで密閉できる保存袋などに入れましょう。
プロに聞いたお肉の選び方は、こちらで紹介しています。参考にしてください。

②常温での解凍はやめる

常温で解凍するとお肉の温度にバラつきが出るので、ドリップが出やすくなります。それに常温は細菌が活動しやすく、細菌が繁殖しやすくなって食中毒を引き起こす可能性が高まります。そのため、気温の高い夏は特に注意が必要です。
こちらの記事では、お肉の解凍方法を紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。

③一度解凍したら再冷凍しない

冷凍すると水分が抜け、お肉がパサついて質が落ちます。解凍したお肉は再冷凍せずに冷蔵庫で保存し、2日以内に使い切りましょう。調理に使う分だけ解凍できるように、小分け冷凍しておくのがおすすめです。

④保存期間内に使い切る

冷凍肉の保存期間は約1ヵ月、ひき肉は約2週間です。冷凍している間も徐々に酸化は進むため、これ以上長期間保管すると、冷凍焼けしてお肉がパサパサになってしまいます。冷蔵庫内のにおいもつくので、2週間~1カ月以内に使い切りましょう。

いろいろなお肉で!好きな味付けで冷凍しよう

お肉を冷凍する際に下味をつけておくと、解凍して火を入れるだけで料理が完成するので時短につながります。いろいろなお肉と相性の良い、6つの味付けを紹介します。

①生姜焼き(牛や豚のこま切れ肉・鶏むね肉など)

生姜焼きを作る様子
豚・鶏・牛どの食材でも作れるおいしい万能料理です。お肉の種類を変えるだけでバリエーションが広がります。
<材料:2人分>
・豚ロース肉 200g
・玉ねぎ 1/2個
【調味料】
・酒 大さじ1
・しょうゆ 大さじ2
・みりん 大さじ1
・砂糖 小さじ1
・すりおろし生姜 大さじ1
<下味冷凍の手順>
1. 玉ねぎをスライスする
2. お肉・玉ねぎ・調味料を袋に入れてよく揉み込む
3. 密閉できる袋などに入れて冷凍する
炒めるときにサラダ油やごま油など、油の種類を変えると、さらに料理のバリエーションが増えます。

②肉じゃが(牛や豚のこま切れ肉・切り落とし肉など)

スキレットで調理した肉じゃが
下味冷凍は煮込み料理とも相性抜群です。だし汁200ccに半解凍した具材を入れて加熱するだけで、何時間もかけて煮込んだような味のしみ具合になります。
<材料:2人分>
・豚こま 200g
・玉ねぎ 1個
・にんじん 1/2本
・じゃがいも 中3個
・酒 大さじ2
・しょうゆ 大さじ4
・みりん 大さじ4
・砂糖 大さじ2
<下味冷凍の手順>
1. 玉ねぎ・にんじん・じゃがいもは小さめのサイズで切る
2. 食材と調味料をすべて袋に入れてよく揉み込む
3. 密閉できる袋などに入れて冷凍する

③タンドリーポーク・チキン(豚ロース肉、鶏もも肉など)

お皿に盛りつけたタンドリーチキン
まろやかなカレー風味の味付けは、鶏肉にも豚肉にもよく合います。冷凍している間にしっかり味が染み込んでおいしくなります。
<材料:2人分>
・豚ロース肉 2枚
・ヨーグルト 大さじ4
・カレー粉 小さじ2
・ケチャップ 大さじ2
・ウスターソース 大さじ1
・酒 大さじ1/2
・すりおろし生姜 小さじ1
・すりおろしニンニク 小さじ1
・塩・胡椒 少々
<下味冷凍の手順>
1. 豚肉の筋切りをする
2. 食材と調味料をすべて袋に入れてよく揉み込む
3. 密閉できる袋などに入れて冷凍する

④麻婆の素(豚ひき肉、合いびき肉など)

鍋に入った麻婆の素
これさえあれば、麻婆豆腐や麻婆茄子作りを大幅に時短可能!他にも焼きそばやスープの具材など、アイデア次第でいろいろな使い方ができます。
<材料:2人分>
・豚ひき肉 120g
・長ネギ(みじん切り) 10cm
・味噌 大さじ1/2
・しょうゆ 大さじ1/2
・酒 大さじ1/2
・砂糖 小さじ1
・豆板醤 小さじ1
・鶏ガラスープの素 小さじ1
・ごま油 小さじ1
・ニンニク チューブ1~2cmまたは1かけをみじん切り
・生姜 チューブ1~2cmまたは1かけをみじん切り
<下味冷凍の手順>
1. 豚ひき肉以外の材料を袋に入れ、袋の上から揉むようにして混ぜる
2. 豚ひき肉を袋に加え、同様に袋の上から揉んで混ぜる
3. 密閉できる袋などに入れて冷凍する
冷凍する際は平らにして、急速冷凍するのがおすすめです。

⑤マヨポン焼き(鶏ささみ肉、鶏むね肉など)

フライパンでマヨポン焼きを調理する様子
パサつきやすいささみやむね肉も、マヨネーズの油分でしっとりと焼き上がります。
<材料:2人分>
・鶏ささみ肉 2本
・マヨネーズ 大さじ1
・ポン酢しょうゆ 大さじ1
・酒 大さじ1
<作り方>
1. 鶏ささみ肉の筋を取り、食べやすい大きさに切る
2. すべての材料を袋に入れて揉み込む
お好みでニンニクや生姜を加えてもおいしいです。

⑥ニンニクじょうゆ焼き(手羽元、手羽先など)

白い皿に盛りつけた手羽先のニンニクじょうゆ焼き
手羽元や手羽先を調理すると中まで味が染みていないこともありますが、下味冷凍すればしっかり味が染み込みます。ニンニクの香りが食欲をそそり、ご飯が進む一品です。
<材料:2人分>
・手羽元 8本
・塩 少々
・胡椒 少々
・ニンニク 3片
・酒 大さじ3
・みりん 大さじ3
・しょうゆ 大さじ3
・ごま油 小さじ1
<下味冷凍の手順>
1. ニンニクを包丁の背で潰しておく
2. 手羽元にフォークで数カ所穴を開け、塩と胡椒をふりかける
3. 袋にすべての材料を入れてよく揉み込む

お肉を上手に冷凍保存しておいしく使い切ろう

下味冷凍の肉3種
お肉をおいしいまま冷凍保存するコツを実践して、冷凍上手になりましょう。小分け冷凍、長持ちさせるコツを実践すれば、まとめ買いしたお肉を最後までおいしく使い切ることができます。下味をつけて冷凍しておけば、時間がない日のご飯作りも安心です。紹介したレシピを参考にしてみてください。
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