麹甘酒に含まれる栄養成分と効果効能|おいしい飲み方・効果的なタイミング
栄養が豊富な甘酒には「麹甘酒」と「酒粕甘酒」の2種類があります。甘酒は美容に良いとは聞くものの、効果や飲み方について詳しく知らない方もいるのでは?2種類の甘酒の違いや「飲む点滴」と言われる「麹甘酒」の栄養成分と効能、おいしい飲み方。飲むタイミングや注意点もあわせてチェックしてください。
「麹甘酒」と「酒粕甘酒」の違い
麹甘酒と酒粕甘酒の違いは、原料とアルコールの有無です。
原料 | アルコールの有無 | |
麹甘酒 | 米、麹 | 無 |
酒粕甘酒 | 酒粕、砂糖 | 有(6〜8%程度) |
麹甘酒は、発酵の過程で米のデンプンがブドウ糖に分解されることで、砂糖を含まなくともほどよい甘みとうまみがあります。甘酒ブームの火付け役になったのはこの麹甘酒です。アルコールを含まないので、子どもでも妊婦さんでも安心して飲めます。
一方で酒粕甘酒は、日本酒の製造過程でできる酒粕に砂糖を加えて作ります。6~8%程度のアルコールが含まれ、複雑な味わいなので大人向けの飲み物といえるでしょう。
麹甘酒に含まれる栄養成分とその効能
「飲む点滴」と言われるのが、2種類の甘酒のうちより栄養成分が豊富な麹甘酒です。麹甘酒に含まれる栄養成分とその効能について見ていきましょう。
ブドウ糖
麹甘酒が甘いのは、米のデンプンが発酵によってブドウ糖という糖分に変化するためです。ブドウ糖は甘酒の成分のうち約2割を占めます。
ブドウ糖はエネルギーを作り出す栄養素の一つで、摂取するとすばやく脳や体のエネルギーになるので、忙しい時のエネルギー補給にも適しています。ただし過剰摂取は肥満などにつながる可能性があるので、後述する1日の適量を意識しましょう。
必須アミノ酸
麹甘酒は、体内で生成できない9種類の必須アミノ酸をすべて含むのが特徴です。必須アミノ酸には、筋肉増強や安眠、美肌、疲労回復などさまざまな効果が期待できます。
麹甘酒の主成分はデンプンなので、必須アミノ酸の含有量が多いわけではありません。しかし、9種類すべてを含んでいる点でバランス良く摂取できると言えるでしょう。
オリゴ糖
腸内環境を整えるオリゴ糖も、麹甘酒に含まれる栄養素です。ビフィズス菌と呼ばれる善玉菌のエサになり、それを増やす効果があります。麹甘酒はオリゴ糖の濃度も高く、ミネラルの吸収を促進する効果もあわせて期待できます。
食物繊維
オリゴ糖とあわせて、食物繊維は便秘改善や整腸作用を期待できます。食後の血糖値上昇を抑えたり、老廃物を体外に排出したりする働きもあります。
また食物繊維は、腸内環境改善にも効果的です。食物繊維が腸内で作用して生まれる酪酸という物質は、腸粘膜のバリア機能を高め、悪玉菌の増殖を防いでくれます。
ビタミンB群
麹甘酒にはビタミンB1やB2、B6、ナイアシンなども含まれます。これらは糖質や脂質、タンパク質の代謝を促す効果を期待できるため、ダイエットをサポートします。皮膚や粘膜の細胞活性化による美肌・美髪効果もあわせて期待できるでしょう。
コウジ酸
麹菌が発酵することで生まれるコウジ酸は、メラニンの生成を抑制する働きがあります。美白有効成分として厚生労働省に認可され、化粧品にも配合される成分です。抗酸化作用もあわせ持ち、体内の老化防止にも役立つ可能性があります。
麹甘酒のおいしい楽しみ方
麹甘酒はちょっとしたアレンジでよりおいしく飲め、また料理にも使えます。楽しみ方をいくつか知っておくことでより有効活用できるでしょう。
“ちょい足し”でおいしくアレンジする
麹甘酒はそのままでも飲めますが、アレンジするのもおすすめです。簡単なのは、粉末のココアやきな粉を加える、牛乳や豆乳、炭酸などで割るなどのアレンジ。牛乳ならカルシウム、豆乳ならタンパク質、ココアならポリフェノールなどの栄養素と一緒に摂取できます。
牛乳や炭酸水などで割る場合は、甘酒と1:1の割合を目安にしてみてください。その他、甘酒をヨーグルトに混ぜて食べるのもおすすめです。
砂糖の代わりとして料理に使う
麹甘酒は砂糖の代わりに料理に使うことも可能です。砂糖では甘みが主張し過ぎてしまう場合でも、麹甘酒を使えば素材の味を引き立ててくれ、甘みが目立ちません。代用する際は砂糖大さじ1=甘酒大さじ2ほどを目安にしましょう。
肉や魚を漬け込んでやわらかくする
麹甘酒は、酵素の力で肉や魚をしっとりさせる効果も。食材と塩を少し、それに麹甘酒を加え保存袋に入れて一晩寝かせると、鶏むね肉などパサつきがちな食材もジューシーに仕上がります。
発酵食品がもたらす健康効果を紹介した記事も、ぜひチェックしてみてください。
麹甘酒を飲むタイミングや注意点
健康・美容効果が期待できる麹甘酒ですが、飲む時間帯によって得られる効果が変わります。また、1日あたりの適量を守って飲むことも重要。麹甘酒を飲むタイミングや注意点を紹介します。
飲むタイミングは目的に合わせて
麹甘酒は、時間帯によって期待できる効果が異なります。目的に合わせて飲むタイミングを調整しましょう。
朝:脳をしっかりと目覚めさせ、頭が冴える
昼:少量でも満腹感が得られ、疲れを軽減させる
夜:脳を癒やす、ストレスを緩和する作用が期待できることから、就寝前に飲むことで睡眠の質が上がる
昼:少量でも満腹感が得られ、疲れを軽減させる
夜:脳を癒やす、ストレスを緩和する作用が期待できることから、就寝前に飲むことで睡眠の質が上がる
1日の適量はコップ1杯程度
麹甘酒は多くても1日コップ1杯(150~200cc)程度に止めるようにします。麹甘酒は糖質にあたるブドウ糖が主成分のため、飲み過ぎはカロリー過多で太る原因になりかねません。
健康のためにと思って甘酒を続けた結果、太ってしまっては台無しになってしまいます。一度に飲んでも、何回かに分けても問題ありませんが、1日の適量はできるだけ守るようにしましょう。
温めすぎに注意
麹甘酒は基本的に常温で飲めますが、酵素の効果をアップさせるために、35〜40度の人肌程度に温めて飲むのも効果的です。夏の時期は、冷やすとさっぱり飲めます。あまり高温にすると酵素が死滅してしまうため、沸かして飲むのはおすすめできません。
栄養豊富な甘酒をおいしく飲もう
「飲む点滴」と言われる麹甘酒は栄養成分が豊富です。健康・美容をサポートする補助食品として、毎日の食事に取り入れたり、料理に使ったりしてみてはいかがでしょうか。なお、米麹を使った甘酒は炊飯器で作れます。こちらの記事で作り方をチェックしてみてください。
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