【水出し・煮出し】おいしい麦茶の作り方。保存時の注意と期待できる効果は?
ミネラルが含まれ、すっきりと香ばしい味わいの麦茶は、夏に欠かせない飲み物として昔から愛飲されてきました。煮出して作る他、手軽に水出しできるタイプも市販されています。麦茶を自宅で作る際のコツ、水出しと煮出しの違い、保存時の注意点などを解説します。自宅で麦茶を作る際の参考にしてください。
水出しと煮出し麦茶の違いって?
麦茶は水出しでも煮出しでも、栄養素にほとんど違いはありません。しかし、作り方の手軽さや味わい・風味に違いが出てきます。
特徴 | |
水出し | ・保存容器に水を注ぎ、麦茶パックを入れるだけで作れるので手軽 ・お湯を沸かさないので、冷やしたり、容器に移したりなどの手間が不要
・煮出しやお湯出しに比べ、やや麦茶の風味や色が出にくい
・手間いらずだが、抽出するまでに時間がかかる
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煮出し | ・お湯を沸かして麦茶パックや粒を入れ、じっくり煮出して作る ・お湯を沸かす→煮出す→粗熱を取る→冷やす、と手間はかかるが、トータルで見ると水出しより短時間で作れる
・麦茶の味や香り、風味を強く感じられる
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市販の麦茶パックは水出し専用、水出しと煮出しの両用、また煮出し専用のタイプなどがありますので、購入する際に確かめてください。
おいしい麦茶の作り方 ①水出し
水出し麦茶は抽出に時間がかかるものの、お湯を沸かす必要がなく作り方は手軽です。風味が出にくいという弱点がありますが、裏ワザを使えば煮出した麦茶のような風味に近づけられます。
基本の作り方
1. 水1Lに麦茶のパックを1つ入れる
※必ずパッケージに「水出し用」と書かれたものを用意する
2. 冷蔵庫で1~2時間冷やし、麦茶のパックを取り出す
※必ずパッケージに「水出し用」と書かれたものを用意する
2. 冷蔵庫で1~2時間冷やし、麦茶のパックを取り出す
風味アップの裏ワザ
煮出した麦茶のように、麦の持つ味や香りをしっかり出す裏技を紹介します。インスタントコーヒーを使う意外な方法もあります。
裏技①麦茶パックをお湯に浸してから水を注ぐ
麦茶を作るポットなどに麦茶パックを入れ、少量の熱湯を注いで1分ほど蒸らします。色が出てきたら水を加えましょう。
麦茶を作るポットなどに麦茶パックを入れ、少量の熱湯を注いで1分ほど蒸らします。色が出てきたら水を加えましょう。
裏技②インスタントコーヒーをちょい足しする
基本の作り方で水出し麦茶を作ったら、インスタントコーヒーをひとつまみ入れます。コーヒーの苦みが加わって麦茶の風味を底上げします。苦めの麦茶が好きな方は試してみてください。
※お子様が飲む場合はコーヒーに含まれるカフェインが加わるので、用量にご注意ください。
基本の作り方で水出し麦茶を作ったら、インスタントコーヒーをひとつまみ入れます。コーヒーの苦みが加わって麦茶の風味を底上げします。苦めの麦茶が好きな方は試してみてください。
※お子様が飲む場合はコーヒーに含まれるカフェインが加わるので、用量にご注意ください。
おいしい麦茶の作り方 ②お湯出し
お湯出しは沸騰したお湯を使って煮出さずに作ります。水出しと比べて風味が引き出せる作り方です。
基本の作り方
1. 水を入れたやかんなどを火にかける
2. 沸騰したら火を止めて麦茶パックを入れる(目安:お湯1Lにパック1個)
3. パッケージに記載されている抽出時間を確認し、抽出時間が経過したら麦茶パックを取り出す
4. 麦茶を別の容器に入れ替えて常温になるまで冷まし、冷蔵庫に入れて保存する
※電気ポットのお湯を使っても作れます。
2. 沸騰したら火を止めて麦茶パックを入れる(目安:お湯1Lにパック1個)
3. パッケージに記載されている抽出時間を確認し、抽出時間が経過したら麦茶パックを取り出す
4. 麦茶を別の容器に入れ替えて常温になるまで冷まし、冷蔵庫に入れて保存する
※電気ポットのお湯を使っても作れます。
おいしい麦茶の作り方 ③煮出し
続いて煮出しで麦茶を作る方法を見ていきましょう。煮出す時間が長すぎると、えぐみや苦みが出やすいので、煮出す時間やパックを取り出すタイミングがとても大切。パックではなく、焙煎した麦で麦茶を作る方法も紹介します。
基本の作り方
煮出して作ると短時間で抽出できますが、煮出し時間が長すぎると苦みやえぐみが出やすくなるので注意してください。
1. 水を入れたやかんを火にかける
2. 沸騰したお湯1Lに麦茶パック1個を入れ、3~5分煮出す
3. 火を止めて5分程度おいたら、麦茶のパックを取り出す
4. 冷やす場合、氷水を張った桶にやかんごと入れて粗熱を取る
5. 容器に入れ替えて冷蔵庫で保存する
2. 沸騰したお湯1Lに麦茶パック1個を入れ、3~5分煮出す
3. 火を止めて5分程度おいたら、麦茶のパックを取り出す
4. 冷やす場合、氷水を張った桶にやかんごと入れて粗熱を取る
5. 容器に入れ替えて冷蔵庫で保存する
冷蔵庫には作ったばかりの熱い状態ではなく、必ず粗熱が取れてから入れましょう。熱いままで入れると冷蔵庫内の温度が上がり、他の食材が傷む原因になります。
丸粒大麦の麦茶の作り方
煮出し用の麦茶には、焙煎した丸粒の大麦がバラで入ったものもあります。丸粒大麦の麦茶は香ばしく、とても豊かな風味があります。パックタイプに比べて作る手間はかかりますが、大麦本来のコクや甘みが味わえるので、機会があれば試してみてはいかがでしょうか。
1. 沸騰したお湯1.5Lが入ったやかんの中に1を入れる
2. 3分ほど煮出し、そのまま30分ほど置いて麦を取り出す
3. 粗熱を取って冷蔵庫で保存する
2. 3分ほど煮出し、そのまま30分ほど置いて麦を取り出す
3. 粗熱を取って冷蔵庫で保存する
<香ばしさと風味アップのコツ>※省略可
フライパンに30~50gの丸粒麦茶を入れ、中火にかけて乾煎りすると、さらに香ばしさや風味がアップします。
フライパンに30~50gの丸粒麦茶を入れ、中火にかけて乾煎りすると、さらに香ばしさや風味がアップします。
水出しや煮出しで作った麦茶を保存する時の注意点
ここでは、自宅で作った麦茶を保存する際の注意点を紹介します。麦茶は、他のお茶よりも傷みやすく日持ちがしないので、なるべく早く飲み切りましょう。
ポット・やかんに麦茶のパックを入れっぱなしにしない
麦茶のパックは、やかんやポットに入れっぱなしにしないでください。
麦茶の原料である大麦はデンプン質を多く含みます。入れっぱなしにすることで麦茶内のデンプン質が増え、雑菌繁殖の原因になり傷みやすくなります。パッケージに記載された推奨時間に合わせて水出しやお湯出し、煮出した後は必ず取り出しましょう。
冷蔵保存する
手作りした麦茶は常温保存を避け、必ず冷蔵庫で保存してください。
カテキンを含まず、デンプン質を含む麦茶は他のお茶よりも傷みやすいです。痛みの原因となる細菌の多くは、30~40度の温度帯が一番活発に。菌を増やさないためにはこの温度帯でいる時間をなるべく短くします。
麦茶を常温で飲みたい場合は、冷蔵保存したものを温めましょう。
清潔な容器に保存する
麦茶は、外気に触れると傷みやすくなったり、冷蔵庫内の匂いが移ったりしやすいので、密封性の高い清潔な容器に保存しましょう。容器が汚れていると、雑菌が繁殖しやすくなるので、しっかり洗って熱湯消毒をして使うのが大切です。ゴムパッキンのある蓋付きのガラス製容器であれば、洗っても傷が付きにくく、熱湯消毒もしやすいです。一般的なプラスチック製容器は洗うときに傷が付くと、雑菌が入る原因となるため、取り扱いに注意しましょう。
また、煮出した麦茶をやかんに入れたまま放置するのは絶対に避けてください。やかんの注ぎ口や隙間から雑菌や虫などが入りやすく、匂い移りしやすいので味が落ちる原因にもなります。粗熱が取れたら、必ず保存容器に移し替えましょう。保存容器に直接口を着けて飲むのは、雑菌の繁殖原因になるのでこちらも避けてください!
なるべく早く飲み切る
麦茶の保存期間は、どの作り方でも冷蔵保存で2~3日が目安です。なるべく1日で消費できる量を作り、その日のうちに飲み切ると安心です。常温で1日以上経過した麦茶は、飲むのを避けた方が良いでしょう。
麦茶の効能や健康効果
夏の定番の飲み物として人気の麦茶は、どのような健康効果が得られるのかについて紹介します。
<ノンカフェインである>
麦茶の大きな特徴はカフェインやタンニンを含まないことです。カフェインが含まれていないため利尿作用がなく、体内の水分を失いやすい夏に向いています。また妊娠中の女性や乳幼児、お年寄りまで年齢を問わずに楽しめます。
麦茶の大きな特徴はカフェインやタンニンを含まないことです。カフェインが含まれていないため利尿作用がなく、体内の水分を失いやすい夏に向いています。また妊娠中の女性や乳幼児、お年寄りまで年齢を問わずに楽しめます。
<熱中症対策になる>
ミネラル分を含み、発汗により不足しやすいマグネシウムやカリウムといったミネラル分の補給にもなり、熱中症対策にも。
ミネラル分を含み、発汗により不足しやすいマグネシウムやカリウムといったミネラル分の補給にもなり、熱中症対策にも。
以下の記事では、熱中症対策になる飲み物の種類や、経口補水液を家で手作りする方法を紹介しています。
<その他の健康効果>
麦茶には胃粘膜保護作用があるとされ、胃をいたわりたい時にもおすすめの飲み物です。また、香りの成分である「アルキルピラジン」には血流改善効果、「ポリフェノール」には抗酸化作用があると考えられています。
麦茶には胃粘膜保護作用があるとされ、胃をいたわりたい時にもおすすめの飲み物です。また、香りの成分である「アルキルピラジン」には血流改善効果、「ポリフェノール」には抗酸化作用があると考えられています。
胃が弱っている時には、胃に負担をかけない麦茶などを飲み、以下の記事も参考に、消化の良いものを食べるようにしましょう。
水出し、煮出し、お湯出しでおいしい麦茶を自宅で作ろう
麦茶はノンカフェインなので、小さな子どもや妊娠中の方でも安心して飲むことができ、夏場の熱中症対策や抗酸化作用が期待できます。作り方によって風味やできあがりまでの時間が違ってくるので、好みの味わいを見つけて、自宅で麦茶を作ってみませんか。
麦茶を購入する際は、近くのスーパーやドラッグストアのお得な情報が分かるShufoo!(シュフー)でチラシをチェックしてみましょう。麦茶を使ったレシピはシュフーチラシアプリで検索を。アプリのダウンロードはこちらから。