熱中症対策におすすめの飲み物とは?必要な成分や飲み方のポイントを解説
熱中症対策のためには、飲み物の種類や飲み方を正しく知って効果的に対策することが重要。熱中症を防ぐための水分補給のポイントをチェックしておきましょう。いざという時に役立つ経口補水液の作り方なども紹介するので参考にしてくださいね。
【熱中症の基礎知識】
熱中症の対策には水分補給が重要ですが、それ以外にも熱中症を防ぐ方法があります。熱中症になりやすい原因や熱中症の初期症状を知って、しっかり予防しましょう。
室内でも熱中症になるケースは多い
熱中症は屋外の暑いところで起きるというイメージがあるかもしれませんが、実は室内で熱中症にかかる人も多くいます。室内での熱中症を防ぐには、室温を調整したり、風通しをよくしたりすることが重要。熱中症が起こる原因は、主に以下の3つです。
<熱中症が起きる原因>
1. 環境:室温や湿度が高い、風通しが悪い
2. からだの状態:体調不良、高齢者や乳幼児など自発的に水分補給ができない
3. 行動:長時間の作業、水分補給ができない状況
1. 環境:室温や湿度が高い、風通しが悪い
2. からだの状態:体調不良、高齢者や乳幼児など自発的に水分補給ができない
3. 行動:長時間の作業、水分補給ができない状況
総務省が発表した令和3年8月の熱中症による搬送状況によれば、全国で熱中症により救急搬送された人は17,579人で、最も多く熱中症が起きた場所は住居(7,170人:40.8%)でした(※)。
高温多湿な環境や水分不足などにより、室内でも熱中症のリスクがあります。屋外だけでなく、家にいる時も油断は禁物です。
※参考: 総務省消防庁「令和3年8月の熱中症による救急搬送状況」
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/heatstroke_geppou_202108.pdf
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/heatstroke_geppou_202108.pdf
どこにいても熱中症の対策が必要
ここでは、熱中症の対策を、環境・からだの状態・行動に分けて紹介します。
<環境>
室内にいる時は、室温28℃を目安にしましょう。エアコンや扇風機を上手に使って、室内の温度が高くなりすぎないようにしてください。
室内にいる時は、室温28℃を目安にしましょう。エアコンや扇風機を上手に使って、室内の温度が高くなりすぎないようにしてください。
<からだの状態>
のどが乾く前に水分補給することが大切です。一日を通してこまめに水分補給する習慣をつけると、熱中症の対策につながります。水分を補給したいタイミングは、起床時・スポーツ中とその前後・入浴の前後・就寝前など。また栄養バランスの良い食事や十分な睡眠も意識しましょう。
のどが乾く前に水分補給することが大切です。一日を通してこまめに水分補給する習慣をつけると、熱中症の対策につながります。水分を補給したいタイミングは、起床時・スポーツ中とその前後・入浴の前後・就寝前など。また栄養バランスの良い食事や十分な睡眠も意識しましょう。
<行動>
屋外で長時間の作業をする時は無理をせず、適度に休憩を取ってください。日差しを浴びて体内に熱がこもり、熱中症になることもあります。帽子や日傘などで日よけ対策をして、体内に熱を溜めないように気を付けましょう。
屋外で長時間の作業をする時は無理をせず、適度に休憩を取ってください。日差しを浴びて体内に熱がこもり、熱中症になることもあります。帽子や日傘などで日よけ対策をして、体内に熱を溜めないように気を付けましょう。
飲み物で熱中症対策する際の注意点
熱中症対策のための水分補給で、「水」だけを飲むのは避け、ミネラル、塩分も一緒に補給しましょう。なぜなら、水を飲むと血液中のナトリウム濃度が薄まるため、一時的にのどの渇きは止まりますが、余分な水分が尿として排出されます。その結果、体液が不足するので脱水症状になる可能性が高くなってしまうためです。
水にミネラルと塩分を加える際に、砂糖も少し加えると、水分や塩分の吸収が良くなる上に、疲労回復にもつながります。ただし、塩分や糖分の摂取しすぎには注意が必要です。活動量など状況に合わせて最適な飲み物を選びましょう。
【シーン別】熱中症対策におすすめの飲み物
室内にいる時、屋外にいる時、熱中症の初期症状が現れた時。それぞれに適した飲み物があります。シーンに合わせて適切に水分+塩分やミネラル補給ができる飲み物を紹介します。
あまり汗をかかない時「麦茶・黒豆茶などのお茶」
普段から激しい運動をしない人や屋内にいる人には、水分とミネラルが補給できるお茶がおすすめです。麦茶・黒豆茶・ルイボスティーならノンカフェインなので、子どもも安心して飲めます。
ただし、暑さや発汗が気になる場合は、「塩分タブレット」といった塩分を手軽に摂取できるアイテムを活用しましょう。
ただし、暑さや発汗が気になる場合は、「塩分タブレット」といった塩分を手軽に摂取できるアイテムを活用しましょう。
スポーツなどで汗をかきやすい時「スポーツドリンク」
スポーツなどで汗をかいた時は、効率良く水分や塩分を補給できるスポーツドリンクがおすすめです。その理由は、大量に汗をかいた時に水分だけを摂っても体内には吸収されにくいため。スポーツドリンクなら、水分だけではなく塩分や糖分、クエン酸まで含まれ、効率的な水分補給だけでなく疲労回復にも役立ちます。ただし、スポーツドリンクには糖分が多く含まれているので、飲み過ぎには注意してください。たくさん汗をかいた時や、長時間外出する時などに活用するのがおすすめです。
脱水症状が出てきた時「経口補水液」
だるさや立ちくらみなどの脱水症状が出てきた時には、経口補水液を飲みましょう。経口補水液は水に食塩とブドウ糖を溶かして作られ、飲むと水分の吸収率と吸収の速度が速くなるので緊急時に適しています。体内への吸収スピードの速さから、「飲む点滴」とも呼ばれています。
ただし、経口補水液には塩分が多く含まれています。そのため一度に経口補水液を大量に飲むと塩分の過剰摂取になる場合もあるので、普段の水分補給には向きません。医師から水分の摂り方について指示されている人や、心臓や腎臓疾患で治療中の人が経口補水液を飲むと、ナトリウムの過剰摂取になる場合があるので注意が必要です。
熱中症対策におすすめな飲み物の作り方
熱中症対策できる飲み物は、家にある材料を使って簡単に作れます。いざという時に役立つ経口補水液と、おいしく水分&栄養補給できる梅ジュースの作り方を紹介します。
さっぱり飲める梅干しジュース
キッチンでの作業中など、屋内で汗をかく時におすすめな梅干しを使ったジュース。梅干しには、ミネラルとクエン酸が豊富に含まれています。ミネラルは汗と一緒に排出されるのですが、クエン酸を摂ることでミネラルの吸収を助けてくれます。
<材料>
・冷水 200cc
・つぶした梅干し 1個
・砂糖 15g(お好みで調節可)
・冷水 200cc
・つぶした梅干し 1個
・砂糖 15g(お好みで調節可)
<作り方>
1.コップに冷水を入れる
2.つぶした梅干しと砂糖を入れて、よく混ぜたら完成
1.コップに冷水を入れる
2.つぶした梅干しと砂糖を入れて、よく混ぜたら完成
蒸し暑い日でもさっぱりと気分を上げてくれる梅干しジュースは、お家で簡単に作れます。冷水の代わりに炭酸水で作れば清涼感もアップし、より飲みやすくなります。
梅干しや梅酒など、他にも梅を使ったレシピはこちらで紹介しています。
いざという時に役立つ経口補水液
経口補水液は、自宅でも簡単に作れます。いざという時のために、経口補水液の作り方を覚えておくと良いでしょう。
<材料>
・水 500cc
・塩 1.5g
・砂糖 20g
・水 500cc
・塩 1.5g
・砂糖 20g
<作り方>
1.清潔なボトルの中に水・塩・砂糖を入れる
2.よく混ぜ合わせて、砂糖や塩の粒がなくなったら完成
1.清潔なボトルの中に水・塩・砂糖を入れる
2.よく混ぜ合わせて、砂糖や塩の粒がなくなったら完成
経口補水液は、冷蔵庫で冷やすと飲みやすくなります。お好みによって砂糖の代わりにハチミツでアレンジができます。ただし1 歳未満の乳児には与えないよう注意してください。1歳未満の乳児にハチミツを与えると、ボツリヌス症にかかる可能性があるためです。
ハチミツを入れる場合は、大さじ2程度を目安に甘みを調節してください。ハチミツを入れるとミネラルやビタミンも補給できます。また経口補水液にレモン汁大さじ2を加えると、口当たりが爽やかになり、疲労回復に役立つクエン酸も摂取できます。
暑い季節の水分補給にはスイカもおすすめ。こちらの記事ではスイカの栄養素や水分補給のポイントも紹介しています。
飲み物で熱中症対策する場合のポイント2つ
「こまめな水分補給」とは具体的にどのくらいの量を指すのか、水分補給の頻度や量も知っておきたいところです。また水分補給に適さない飲み物の種類も解説します。
1.こまめに水分補給する
汗や尿などで体内から失われる水分は、一日あたり約1.5Lと言われています。体重の約2%の水分がなくなると、立ちくらみなどの脱水症状が現れてしまいます。水分は食事からも摂取できますが、意識して水分も補給しましょう。
ただ胃が吸収できる水分の量には限りがあり、一度に大量の水分を摂取しても尿として排出されてしまいます。一回につきコップ1杯(約200cc)の水分を、朝起きた時・食事の前後・仕事の休憩中・寝る前など、定期的に飲むようにしてください。
2.飲み物の種類を選ぶ
熱中症対策の水分補給には向かない飲み物があります。飲みすぎに気を付け、お茶やスポーツドリンクなども一緒に飲むようにしましょう。
水分補給に向かない飲み物 | 理由 |
---|---|
アルコール | 利尿作用が強いため、たくさん飲んでも尿として排出されてしまう |
砂糖が多く含まれているジュースなどの清涼飲料 | 糖分が多い飲み物は水分の吸収を遅らせるので、エネルギーの吸収も遅くなってしまう こまめに飲んでも、吸収されにくいと熱中症へのリスクを高める
|
カフェインが含まれている飲み物 | 大量(カップ3~4杯以上)に飲むと、利尿作用が強く働き、尿として排出されてしまう |
さきほど熱中症対策としておすすめしたスポーツドリンクも砂糖を多く含んでいるので、飲み過ぎには注意が必要です。
熱中症対策に適した飲み物を準備してこまめに飲もう
熱中症対策は外だけでなく室内にいる時でも必要です。水分だけでなく塩分やミネラルも一緒に補える飲み物を選んだり、汗をたくさんかいた時にはスポーツドリンクを飲んだり、シーンに合わせて飲み物で熱中症を予防しましょう。
熱中症対策のスポーツドリンクや、麦茶などの飲み物を購入する際は、近所のスーパーやドラッグストアのチラシがチェックできるShufoo!(シュフー)がおすすめです。毎日お得な情報がゲットできるシュフーチラシアプリのダウンロードはこちらから。