イチゴの旬はいつ?甘いものを選ぶポイント・おいしい食べ方を紹介
冬から春にかけて収穫最盛期を迎えるイチゴ。春の果物というイメージはあるものの、旬を知らない方もいるのではないでしょうか。この記事では、イチゴの旬や代表的な品種、甘いイチゴの見分け方を紹介しています。おいしいイチゴの食べ方も、ぜひチェックしてください。
- イチゴの旬や販売時期
- 本来のイチゴの旬は「春〜初夏」
- イチゴが出回るのは「11〜5月」
- 夏〜秋に旬を迎えるイチゴもある
- 代表的なイチゴの品種4つ【味の特徴・旬・豆知識】
- ➀甘い・丸い・大きい・うまいの「あまおう」
- ②甘みと酸味のバランスが絶妙な「とちおとめ」
- ③甘酸っぱくてコクがある「紅ほっぺ」
- ④酸味控えめで甘みが強い「さがほのか」
- 甘いイチゴを見分けるポイント
- 1. ヘタが濃い緑色でピンと張っているか
- 2. ヘタの周りまで赤く色づいているか
- 3. 形が整っているか・ハリ、ツヤがあるか
- 4. 表面のつぶつぶが埋もれているか
- イチゴのおいしい食べ方
- 冬~春先の甘いイチゴ:さっと水洗いしてそのまま食べる
- 5月以降のすっぱい・小さいイチゴ:酸味を活かしてジャムにする
- イチゴの旬や見分け方を知り、おいしい食べ方で最大限楽しもう
イチゴの旬や販売時期
イチゴはスイーツに用いられ、スーパーや青果店では通年見かけます。それだけに、「イチゴの旬がいつか」とあまり意識をしたことがない方もいるかもしれません。ハウス栽培が主流になってからは、イチゴを年中食べられるようになりましたが、本来の旬は春から初夏にかけてです。
本来のイチゴの旬は「春〜初夏」
ハウス栽培が主流になる前、イチゴは屋外で栽培されていました。冬の間、眠っていたイチゴは、気温の上昇とともに目覚めて花と実をつけます。春の後半になると甘さが増して香りも良くなり、食べ頃を迎えます。価格が最も安いのは、この時期のイチゴです。
イチゴは旬や人気のシーズンで販売価格が上下しやすいので、「安い時期が本来の旬」と覚えておくと良いでしょう。しかし、イチゴ本来の旬が一般的だったのは、屋外での露地栽培が主流となっていた頃までです。近年では、ハウス栽培が主流になったため、11~12月頃から収穫できるようになりました。
イチゴが出回るのは「11〜5月」
イチゴをスーパーなどで見かけ始めるのは、11月下旬〜12月にかけてです。特にクリスマスのある12月は、ケーキのデコレーションにイチゴが使われるため、出荷量が大幅に増えます。
ハウス栽培が主流になったことで、イチゴは本来の旬よりも早い時期に収穫できるようになりました。クリスマスに真っ赤なイチゴを楽しめるのは、栽培技術の進歩や、品種改良によるものです。年明け1月から出荷量がさらに増え、流通が最も盛んになるのは2〜4月頃です。
イチゴの最盛期と同時期に旬を迎える食材は、こちらの記事で紹介しています。
夏〜秋に旬を迎えるイチゴもある
夏から秋にかけて出回るイチゴは外国産が多いですが、「夏秋(かしゅう)イチゴ」と呼ばれる国産イチゴもあります。
夏秋イチゴは、通常のイチゴが出回らない6~11月頃に出荷されます。主な生産地は、夏でも比較的涼しい北海道や東北地方・長野県などです。また、近年では品種改良によって真夏に収穫される品種もあります。
代表的なイチゴの品種4つ【味の特徴・旬・豆知識】
代表的なイチゴの品種とその旬、ちょっとした豆知識を紹介します。一口にイチゴといっても、品種によってそれぞれ異なる特徴を持っています。
➀甘い・丸い・大きい・うまいの「あまおう」
あまおうは、2005年に商標登録された福岡県産のイチゴです。赤い(あ)、丸い(ま)、大きい(お)、うまい(う)の頭文字を取って名付けられました。
実は大きなものが多く、贈答用としても人気です。酸味が少なく、甘みとイチゴの風味をしっかり感じられるのが特徴。旬は11~5月頃で、3~4月が最盛期です。
②甘みと酸味のバランスが絶妙な「とちおとめ」
とちおとめは、主要品種として全国的にも多く生産されている栃木県のイチゴです。鮮やかな赤い果皮と整った円錐形が特徴です。
甘みと酸味のバランスが良く、果汁をたっぷりと含んでいます。11〜5月頃まで流通し、ピークは2〜4月です。この時期のとちおとめが最もおいしく、旬と言われています。
③甘酸っぱくてコクがある「紅ほっぺ」
紅ほっぺは、2002年に品種登録された静岡県産のイチゴです。果皮だけではなく実の中心部まで赤いことと、ほっぺが落ちるほどの味を意味して「紅ほっぺ」と名付けられました。
実が大きく味が濃厚なのが特徴。酸味がしっかりとあり、甘酸っぱく、コクも感じられます。旬期は12~4月で、1月下旬〜3月初旬が最も甘み・酸味が高まると言われています。
④酸味控えめで甘みが強い「さがほのか」
さがほのかは、香り豊かな品種として有名な「とよのか」の産地でもある、佐賀県産のイチゴ。比較的大きな実とスリムな円錐形が特徴です。
果肉は白っぽく詰まっており、酸味よりも甘さが前面に出ています。旬は12~5月までで、最盛期は3月頃です。
甘いイチゴを見分けるポイント
ここからは、甘いイチゴを見分けるポイントを4つ紹介します。イチゴはパッと見た時の色や大きさで選びがちですが、色の濃さは品種によって異なるため、味にはあまり関係ないと言われています。
1. ヘタが濃い緑色でピンと張っているか
ヘタは濃い緑色で、反るようにピンと張っているのがおいしいイチゴの証拠です。茶色くなっていたり黒っぽくなっていたりするのは、あまり新鮮とは言えません。十分に栄養が届いているイチゴは、実だけでなくヘタまで大きくなります。
小粒サイズのイチゴであれば、ヘタが小さくてもピンと張っているものを選ぶと良いでしょう。
2. ヘタの周りまで赤く色づいているか
ヘタを見る際は、ヘタ周辺の実の色もチェックしましょう。ヘタの付近まで赤く色づき、全体がムラなく赤いのがおいしいイチゴとされています。
なお、「濃い赤色のイチゴほどおいしい」というわけではありません。イチゴ全体の色の濃さよりも、ヘタ周りまで均等に色づいているかで成熟度を見分けましょう。
贈答用などで見かける「白いイチゴ」の場合は、ヘタの下まで真っ白に色づいて、表面の粒が赤くなっていたら食べ頃です。
3. 形が整っているか・ハリ、ツヤがあるか
傷やへこみがなく形が整っていて、果皮にツヤがあるものを選びましょう。イチゴは糖度が高いものほど大きくなる傾向があり、へこんでいるものは糖分が果実全体に十分に回っていないことがあります。果皮にハリとツヤがあるものがおすすめです。
4. 表面のつぶつぶが埋もれているか
イチゴの表面にあるつぶつぶは、飛び出ているよりも埋もれている方が良いとされています。つぶつぶが埋もれて見えるのは、果肉全体に水分が行き渡っていることの証。みずみずしくて甘いイチゴです。
イチゴのおいしい食べ方
イチゴは収穫される時期によって、甘みが強いもの、酸味が強いものなどさまざまです。甘いイチゴとすっぱいイチゴ、それぞれのおすすめの食べ方を紹介します。甘さや酸味別に食べ方を変えると、シーズンを通してイチゴを最大限に楽しめるでしょう。
冬~春先の甘いイチゴ:さっと水洗いしてそのまま食べる
甘いイチゴが多く出回るのは冬〜春先。気温が高くなると酸味が強まる傾向があります。
この時期のイチゴは、生のままで甘みと香りを楽しみながら食べるのがおすすめです。食べる前には、水を張ったボウルにヘタ付きのままイチゴを入れ、優しく振り洗いしましょう。イチゴのヘタ付近には水溶性の栄養分、ビタミンCが多く含まれています。ヘタを取って洗うとビタミンCが水に流れ出てしまうので、ヘタ付きのまま洗いましょう。
包丁を使うとヘタ周辺の実まで切れてもったいないので、できれば手で優しくひねって取り除いてください。イチゴは水分を取り込みやすいので、水っぽくならないように、水洗いの後は水分をふき取るのもポイントです。
5月以降のすっぱい・小さいイチゴ:酸味を活かしてジャムにする
シーズンが終わる5月以降のイチゴは、イチゴジャムにするのがおすすめです。5月頃のイチゴは酸味が強くなりますが、その酸味によって明るい赤に色づきます。特に小粒のイチゴは、赤く色づいた部分の面積が多いため、きれいな色のジャムを作れます。
<ジャムの作り方>
1. ヘタを取ったイチゴを鍋に入れ、イチゴの重さの50%量のグラニュー糖を加えて溶けるまで40分程度置く
2. 鍋を弱火にかけ、底の方が焦げないようにヘラでかき混ぜながら煮る
3. アクを取り除いてとろみがついたら火を止め、熱いうちに熱湯消毒した保存容器に移して密閉する
1. ヘタを取ったイチゴを鍋に入れ、イチゴの重さの50%量のグラニュー糖を加えて溶けるまで40分程度置く
2. 鍋を弱火にかけ、底の方が焦げないようにヘラでかき混ぜながら煮る
3. アクを取り除いてとろみがついたら火を止め、熱いうちに熱湯消毒した保存容器に移して密閉する
<保存期間の目安>
冷蔵保存で約7日
冷蔵保存で約7日
グラニュー糖の代わりに氷砂糖を使うと、すっきりとした甘さのジャムを作れます。
イチゴの旬や見分け方を知り、おいしい食べ方で最大限楽しもう
イチゴ本来の旬は春~初夏にかけてですが、最もよく出回るのは11~5月頃です。あまおうやとちおとめなど多くの品種があり、味や見た目の特徴も異なります。また、冬から春先にかけての甘いイチゴやシーズン後半の酸っぱいイチゴ、それぞれの楽しみ方を知っておくと、長い期間イチゴを楽しめるでしょう。
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