非常食にもなるローリングストック。日常生活の延長で始められる防災準備
ローリングストックとは、普段の買い物の延長で行える食品の備蓄方法のこと。災害時だけではなく、体調を崩した時などにもあると便利です。災害用の非常食とは違い、普段から使っている食品を備蓄するのが特徴。この記事ではローリングストックの概要や食品の選び方、ストックにおすすめの食品と上手にローリングストックできるポイントを紹介します。
- ローリングストックとは
- ローリングストックとは、非常食にもなる食品の備蓄方法のこと
- 災害時だけではなく、体調を崩した時にも安心できる
- 【非常食として使いやすい食品】4つの選び方
- 1. 普段から食べ慣れている味を選ぶ
- 2. 長期保存・常温保存できるものを選ぶ
- 3. 栄養バランスを考えて選ぶ
- 4. 一度に食べ切れるものを選ぶ
- スーパーやドラッグストアで揃う!ローリングストックにおすすめの食品4選
- 1. 水分補給できる「水・野菜ジュース・牛乳」
- 2. 主食になる「お米・乾麺」
- 3. おかずになる「缶詰・レトルト食品」
- 4. 心の栄養補給にもなる「お菓子」
- ローリングストックのポイント
- 【ストックする量の目安】最低3日分はストックする
- 見やすく取り出しやすい場所に保管する
- 非常食にもなるローリングストックを日常にも取り入れてみて
ローリングストックとは
ローリングストックでは、普段から食べ慣れている食品を多めにストックします。災害時に非常食として役立つ他に、体調を崩した時にも買い物に行かなくても済むなど、大変便利な備蓄方法です。ここではローリングストックの意味とメリットを紹介します。
ローリングストックとは、非常食にもなる食品の備蓄方法のこと
普段使う食品を少し多めに買い置きし、消費期限が近いものから使ってまた買い足すことで、一定量を備蓄しておくローリングストック。災害に備えて、非常食や乾パンを準備しておくのは大事なことです。しかしいざという時に賞味期限が切れていることも。また不安な中で、普段食べ慣れている味が欲しくなることもあります。そんな時に備えて、日常生活の中で食品を多めに買い置きしておこうという考え方です。
ローリングストックを実践すれば、非常食の消費期限が過ぎて捨てることになったり、いざ災害時になって必要な食料がなかったりということを防げます。必ず消費期限が近いものから食べて、食べたら忘れないよう補充する、これを繰り返していきましょう。
災害時だけではなく、体調を崩した時にも安心できる
ローリングストックをしておくと、災害が起こった時だけでなく体調を崩した時でも、家に食料があるので安心です。災害用の非常食を食べ慣れていない場合でも、ローリングストックであれば普段に近い食事ができます。
スーパーの特売日に缶詰やレトルト食品などを購入し、ローリングストックしておけば、防災用の非常食を買い揃えるよりもお得です。特別に備蓄スペースを用意する必要もないので少し収納スペースを増やすだけで良く、消費期限の近いものから食べていくことで管理がより楽になります。いつもの買い物の範囲内で、もしものための備えができるのは嬉しいですよね。
【非常食として使いやすい食品】4つの選び方
続いて、ローリングストック向きの食品を選ぶポイントを紹介します。好きなものを購入するだけでなく、以下のポイントを意識して選んでくださいね。
1. 普段から食べ慣れている味を選ぶ
ローリングストックには、普段から食べ慣れているものを選んでください。災害時には日常生活を送るのが困難なこともあり、ストレスがかかることも。そんな時に食べ慣れているものがあると、安心感や食欲も湧きやすくなります。そのため好きな味の食品をストックしておきましょう。
2. 長期保存・常温保存できるものを選ぶ
長期保存・常温保存できる食品なら、ストックの管理もしやすいでしょう。半年以上保存できるものを選ぶのがおすすめです。調理せずに食べられる食品なら、災害時に電気・ガス・水道が使えない時でも安心です。
3. 栄養バランスを考えて選ぶ
災害時は、栄養バランスが崩れやすくなります。栄養が不足すると、疲労感やストレスなど身体的にも精神的にも不安定になりかねません。災害時でも健康でいるために、バランスよく栄養を補給できるように考えて、食品をストックしておくのがおすすめです。
4. 一度に食べ切れるものを選ぶ
一度に食べ切れるものなら、衛生面でも安心です。災害時は電気が止まって冷蔵庫が使えなくなる可能性もあります。食べ残した食品をそのまま置いておくと、腐らせてしまって食中毒などの恐れが出てきます。ローリングストック用には、食べきりサイズのものを選ぶと良いでしょう。
スーパーやドラッグストアで揃う!ローリングストックにおすすめの食品4選
スーパーやドラッグストアなど、いつもの買い物で揃うローリングストックにおすすめの食品を紹介します。もしもの時に必要になる食品をチェックしていきましょう。
1. 水分補給できる「水・野菜ジュース・牛乳」
<水>
災害時に水道が止まると飲料水が不足するので、水は必ずストックしておきましょう。水分が不足すると、疲れ・食欲の低下などが起こる可能性があります。また水は飲むだけでなく調理にも欠かせないものです。非常用にストックしておきたい水の量については、次の章の「ストックする量」にて詳しく説明します。
災害時に水道が止まると飲料水が不足するので、水は必ずストックしておきましょう。水分が不足すると、疲れ・食欲の低下などが起こる可能性があります。また水は飲むだけでなく調理にも欠かせないものです。非常用にストックしておきたい水の量については、次の章の「ストックする量」にて詳しく説明します。
<野菜ジュース>
野菜ジュースは、不足しがちな栄養素が補給できます。いろいろな種類がありますが、1日に必要な栄養が入っていて、一度に飲み切れるサイズのものがおすすめです。
野菜ジュースは、不足しがちな栄養素が補給できます。いろいろな種類がありますが、1日に必要な栄養が入っていて、一度に飲み切れるサイズのものがおすすめです。
<牛乳>
粉末状のスキムミルクや常温保存できる「ロングライフ牛乳」があると、タンパク質の補給や調理用に便利です。牛乳も野菜ジュースと同様に飲みきりパックを選ぶと衛生面でも安心です。
粉末状のスキムミルクや常温保存できる「ロングライフ牛乳」があると、タンパク質の補給や調理用に便利です。牛乳も野菜ジュースと同様に飲みきりパックを選ぶと衛生面でも安心です。
他には、身体が弱っているときにも栄養補給がしやすい、スポーツドリンクやゼリー状のドリンクも常備しておきたいところ。インスタントコーヒーや紅茶など自分が好きな飲み物もストックしておけば、非常時のストレス解消にもなるのでおすすめです。
2. 主食になる「お米・乾麺」
主食になるお米や乾麺は、身体のエネルギー源となる炭水化物を摂取でき、健康な状態を保つために欠かせません。ローリングストックに向いているのは、災害時に電気や水道が止まっても食べられる常温・長期保存ができるもの、調理が簡単なものが便利です。パック入りのご飯やおかゆなら、電気が使えない場合も、湯せんでおいしく食べられます。
また、そのまま食べられるご飯や、お湯か水を注いで待つだけで食べられるタイプもあり、離乳食期の赤ちゃんがいる家庭にもおすすめです。このようなアルファ米ご飯には、白米のほか、炊き込みご飯、チャーハンといった味付きご飯をはじめ、おかゆやぜんざいなど、さまざまな種類があります。長期保存・常温保存も可能です。
乾麺もパスタやうどん、ラーメンなど好みによってストックしておくと良いでしょう。レトルトのパスタソースや缶詰も常備しておきます。カップ麺なら食べる際に食器いらずで、袋麺ならコンパクトにストックできるというメリットも。
3. おかずになる「缶詰・レトルト食品」
缶詰やレトルト食品は長期保存・常温保存できるので、ローリングストックにおすすめです。缶詰やレトルト食品にはそのまま食べられるものの他、湯せんで温めてそのまま食べられるものも。災害時には、温かい食べ物がストレスを和らげてくれるので、湯せんで温めてそのまま食べられるものも常備しておくと良いかもしれません。缶詰やレトルト食品はお肉や魚、野菜、果物まで幅広い種類があるので、災害時の栄養補給にも便利です。
4. 心の栄養補給にもなる「お菓子」
すぐにエネルギーとなる糖分が手軽に補給できるお菓子も、ローリングストックにおすすめ。災害時にストレスで食欲がない時にも適しています。普段とは違う状況下では疲れを感じやすいため、食べ慣れたお菓子があると安心感にもつながるでしょう。
お菓子をあまり食べないという人も、糖分が補給できる食品として、日持ちしやすいチョコレートや飴、ビスケットなど、3種類ほどストックするのがおすすめ。個包装のタイプなら、より衛生的です。
ローリングストックのポイント
ここでは、非常食として上手にローリングストックするポイントを紹介します。非常食として必要な量や、管理しやすい保管方法を見ていきましょう。
【ストックする量の目安】最低3日分はストックする
非常食はできれば7日分、最低でも3日分ストックしておきたいところです。水は飲料用・生活用として1日に1人3L使うので、3日分だと1人9Lのストックが必要に。お菓子はいつも食べる量の2倍程度を準備しておきましょう。調味料の補充も忘れずに。
水や食料を含め、防災用に備蓄しておきたいグッズはこちらを参考にしてください。
見やすく取り出しやすい場所に保管する
ローリングストック用の食品は、見やすく取り出しやすい場所に保管します。普段目に付かない場所や取り出しにくい場所に置くと「消費する→買い足す」の循環がしにくくなり、ストックした食品の存在を忘れて期限を過ぎてしまうことがあります。収納する時は「新しいものが奥で古いものが手前」など、自分に合ったルールを作りましょう。
また、災害時には何が起こるか予測できません。ドアが開かなくなったり、通れなくなった場合でも大丈夫なように、分散させてストックするのも一つの方法です。ストックしていることを忘れないように、目のつくところやスマホに備蓄食品のリストを作成しておくと良いでしょう。
非常食にもなるローリングストックを日常にも取り入れてみて
ローリングストックは、体調を崩した時や疲れて買い物にも行けない場合にも便利です。買った食品は定期的に食べて、補給することを忘れずに。いつも買う食品を多めに備蓄し、非常時にも活用できるローリングストック、いざという時のために始めてみませんか。
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