ニットが縮まない洗い方|洗濯のポイントや縮んでしまった時の対処法も
ニットは洗い方を間違えると縮んだり、繊維が傷んだりして劣化するおそれがあります。洗う前は必ず洗濯表示を確認して、表示に従った洗い方を心がけましょう。ニットが縮まない洗い方やアイテム別のポイントなどを紹介します。
ニットを洗う前の確認ポイント
ニットを洗濯する前に、タグについた洗濯表示と、シミがあるかを必ず確認しましょう。他にも色落ちチェックやシミの前処理など、洗う前の準備が大切です。
洗濯表示を見る
洗濯表示と違う洗い方は、ニットが縮む原因になるため事前に必ず確認しましょう。洗濯表示にある一番左のマークに洗い方が指定されています。たとえば上記画像のように、洗濯桶のイラストがあれば自宅で洗濯可能。30という数字は、洗濯液の上限温度、洗濯桶の下にある線が増えるほど、水流を弱くする必要があります。洗濯桶に手のイラストがあれば手洗いができ、×印があるマークは家庭では洗濯できません。
洗濯表示の見方や実際のマークは、次の記事で一覧を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
色落ちしないかチェックする
洗濯機で洗えるニットでも、色移りなどを防ぐために必ず色落ちしないかチェックをしましょう。色落ちのチェック方法は、ニットの目立たない場所におしゃれ着用洗剤をつけて5分置きます。白いタオルでトントンと叩いてニットの色が移る場合は、自宅で洗濯せずにクリーニングに出すのがおすすめです。
洗う頻度を少なめにする
ニットは洗うと傷みやすくなるので、長持ちさせるためにも洗濯頻度は少なくしましょう。着用頻度にもよりますが、ニットの洗濯目安は1シーズンに1回程度で問題ありません。洗う回数が多いと傷んだり、毛玉ができたりする原因になります。
ニットの袖や襟が黒ずんできたり、ニオイが気になったりする場合は洗濯をしてください。ニオイの原因の多くは、汗の酸化や皮脂の付着によるものです。着用後に消臭スプレーを吹きつけ、ハンガーにかけて乾かすだけでもニオイは予防できます。
シミを見つけたら前処理をする
ニットにシミや目立つ汚れを見つけたら、洗う前に汚れを落ちやすくするための処理をしておきましょう。
<主なシミの原因>
・化粧品など油性や混合性の汚れ
・皮脂や汗などのタンパク質汚れ
・化粧品など油性や混合性の汚れ
・皮脂や汗などのタンパク質汚れ
<油性のシミの対処法>
1. シミ部分の下にタオルを敷き、クレンジングオイルを直接つける
2. 歯ブラシでを外側から内側に向かって叩く
3. 水で薄めた食器用洗剤などの中性洗剤をシミにつけて、別のタオルで叩く
4. クレンジングオイルをつけた部分をぬるま湯に浸し、軽く揉み洗いをする
※クレンジングオイルがない場合は、中性洗剤のみで行っても問題ありません。
1. シミ部分の下にタオルを敷き、クレンジングオイルを直接つける
2. 歯ブラシでを外側から内側に向かって叩く
3. 水で薄めた食器用洗剤などの中性洗剤をシミにつけて、別のタオルで叩く
4. クレンジングオイルをつけた部分をぬるま湯に浸し、軽く揉み洗いをする
※クレンジングオイルがない場合は、中性洗剤のみで行っても問題ありません。
<タンパク質汚れの対処法>
1. シミ部分の下にタオルを敷き、中性洗剤をシミにつける
2. 上から歯ブラシでトントンと叩いて、シミをタオルに移す
1. シミ部分の下にタオルを敷き、中性洗剤をシミにつける
2. 上から歯ブラシでトントンと叩いて、シミをタオルに移す
シミが落ちたら洗濯表示に従って洗濯をします。
洗濯機を使ったニットの洗い方
ニットを洗う前にポイントを確認したら、洗濯機または手洗いでニットを洗いましょう。まずは、洗濯機を使った縮まない洗い方を紹介します。
洗い方
<用意するもの>
・おしゃれ着用の中性洗剤
・(必要に応じて)柔軟剤
・おしゃれ着用の中性洗剤
・(必要に応じて)柔軟剤
おしゃれ着用洗剤なら柔軟剤なしでもふんわりと仕上がります。香りを楽しみたい、よりやわらかに仕上げたい時は柔軟剤を併用しましょう。
<洗い方>
1. 汚れている部分が表面に出るように、裏返して畳んだニットを洗濯ネットに入れる
2. おしゃれ着用洗剤を入れて、弱水流やドライなどの洗濯機のコースを選択して洗う
3. 脱水後、形を整えて干す
1. 汚れている部分が表面に出るように、裏返して畳んだニットを洗濯ネットに入れる
2. おしゃれ着用洗剤を入れて、弱水流やドライなどの洗濯機のコースを選択して洗う
3. 脱水後、形を整えて干す
ポイント
洗濯機でニットを洗う時は、弱水流やドライ用のコースを選びましょう。通常のコースよりも少ない水を使って揺らすように洗ってくれるので服が傷みにくく、ニットの型崩れを防止してくれます。また、ネットに入れて洗濯すると他の衣類との絡みや型崩れを防げます。
こちらの記事では、日常の洗濯に関する基本を紹介しているので、併せてチェックしてみてください。
手洗いでのニットの洗い方
洗濯表示を確認した際に、洗濯機の使用が不可だった場合は、ニットを手洗いしましょう。
洗い方
<用意するもの>
・おしゃれ着用洗剤
・洗濯ボウル
・おしゃれ着用洗剤
・洗濯ボウル
<洗い方>
1. 30℃のぬるま湯に洗剤を入れたボウルにニットを入れて、手で優しく押し洗いをする
2. 汚れが出てきたら水を捨てて、きれいな水ですすぎを2回繰り返す
3. 洗濯機で軽く脱水して干す(薄手のニットなら10~20秒、厚手なら20~30秒)
1. 30℃のぬるま湯に洗剤を入れたボウルにニットを入れて、手で優しく押し洗いをする
2. 汚れが出てきたら水を捨てて、きれいな水ですすぎを2回繰り返す
3. 洗濯機で軽く脱水して干す(薄手のニットなら10~20秒、厚手なら20~30秒)
<洗濯機を使わない脱水方法>
1. バスタオルの上にニットを広げ、もう1枚のバスタオルで上から優しく押さえて水気を切る
2. 脱水せずに吊り干しや平干しで干す
ニットからたくさんの水が滴るため、ベランダやお風呂で干すようにしてください。
1. バスタオルの上にニットを広げ、もう1枚のバスタオルで上から優しく押さえて水気を切る
2. 脱水せずに吊り干しや平干しで干す
ニットからたくさんの水が滴るため、ベランダやお風呂で干すようにしてください。
ポイント
ニットを手洗いする際に強く揉んだり、こすったりすると傷みやすくなるので優しく洗いましょう。また使う湯の温度が高すぎるとニットが縮む原因となるため、30℃程度のぬるま湯にするのもポイントです。2回目のすすぎの際に柔軟剤を入れると、仕上がりがふんわりするだけではなく、静電気の発生も抑えてくれます。
洗ったニットの正しい干し方
洗濯したニットを誤った干し方で乾かすと、型崩れや縮みの原因になります。型崩れしない干し方を3つ紹介するので、自宅でニットを洗った際は試してみてください。
平干し
平干しは、衣類を平らな場所で干す方法です。濡れたニットをハンガーにかけると重みで伸びやすくなるため、型崩れしてしまうかもしれません。洗濯し終わった後にシワを伸ばして平らな場所で干すと、型崩れしにくくなります。最近では平干し専用のネットも100均などで売っているので活用するのもおすすめです。
竿干し
竿干しは、ニットを上下ふたつ折りにして干す方法です。ニットワンピースのような袖や裾が長い洋服も干しやすくなります。竿干しをする場合、袖を下に垂らすと水分の重さで伸びてしまうので、身頃と一緒に竿にかけるようにしましょう。
ハンガーを使った干し方
平干し専用ネットや竿がない場合は、ハンガーを2つ使用すると型崩れしにくくなります。
<ハンガーを使った干し方>
1. 通常の衣服と同様にハンガーにニットをかける
2. ニットの両袖を肩にクロスをしてかける
3. 裾をもう1つのハンガーにかける
1. 通常の衣服と同様にハンガーにニットをかける
2. ニットの両袖を肩にクロスをしてかける
3. 裾をもう1つのハンガーにかける
ニットアイテムごとのお手入れのポイント
ニットワンピースやリブニット、ニットカーディガンなど、ニットアイテムは種類が豊富です。それぞれのアイテムによってお手入れのポイントが違うので注意しましょう。
ニット帽
ニット製の帽子を洗う時は、全体を押し洗いし、タオルで挟んで脱水をします。洗濯ばさみで挟んで干すと型崩れしやすいので、平干しにしましょう。また、ニット帽は肌が直接触れる部分が汗や皮脂で汚れやすくなります。普段のお手入れでは、除菌スプレーなどを使って対策してみてください。
ニットワンピース
ニットワンピースは袖や丈が長いため、洗濯した後にそのままハンガーで干してしまうと水分の重みで伸びるおそれがあります。先述した竿干しや平干しを活用しましょう。
ニットカーディガン
ニットカーディガンは伸びやすくやわらかいので、ハンガーではなく平干しをするのがポイントです。素材によっては摩擦に弱いものもあるため、揉んだりこすったりしないように洗います。ウールやアクリルなど素材の種類もさまざまなので、洗濯表示を確認して正しく洗いましょう。
ニットシューズ
ニットシューズは、ティッシュややわらかい布で優しく叩くと軽い汚れが落とせます。お手入れ後は型崩れを防ぐために、シューズの中に新聞紙や厚紙を入れておきましょう。
綿ニット
綿ニットを洗濯する時はネットに入れて、水流が弱いドライ用のコースで洗濯をします。綿ニットをお手入れする時は、コロコロクリーナーやブラシを使って、ほこりや毛玉を取っておきましょう。
ニットが縮んでしまった時の対処法
万が一ニットが縮んでしまっても、家にあるものを使って対処ができます。
ヘアトリートメントを使用する
ニットが縮んだ時は、繊維をやわらかくするヘアトリートメント剤を使うと元に戻りやすくなります。トリートメントに含まれる「ジメチコン」や「アモジメチコン」というシリコン素材が有効と言われています。アモジメチコンは、髪の毛に吸着しやすくなり、クシの通りをよくする働きを持つ成分です。
※ノンシリコンのトリートメントは使わない
ノンシリコンのトリートメントを使うと、反対に縮んでしまう恐れがあります。必ずシリコン入りのトリートメントを使ってください。
ノンシリコンのトリートメントを使うと、反対に縮んでしまう恐れがあります。必ずシリコン入りのトリートメントを使ってください。
<対処法>
1. 30℃くらいのぬるま湯にトリートメントを入れて溶かす
2. ニット全体を浸し、手で数回押し洗いをする
3. 優しく握りながら、軽く水気を切る
4. 敷いたタオルの上にニットを全体的に伸ばし、形を整えて平干しする
1. 30℃くらいのぬるま湯にトリートメントを入れて溶かす
2. ニット全体を浸し、手で数回押し洗いをする
3. 優しく握りながら、軽く水気を切る
4. 敷いたタオルの上にニットを全体的に伸ばし、形を整えて平干しする
縮みがひどい時はスチームアイロンを使う
アイロンのスチーム機能も、縮んだニットを元に戻す効果が期待できます。
<対処法>
1.縮んだ部分を広げて、アイロンが直接ニットにくっつかないように浮かしながら、スチームをたっぷりと含ませる
2.セーターを上下左右に少しずつ伸ばして元に戻していく
1.縮んだ部分を広げて、アイロンが直接ニットにくっつかないように浮かしながら、スチームをたっぷりと含ませる
2.セーターを上下左右に少しずつ伸ばして元に戻していく
正しい洗い方でお気に入りのニットを長持ちさせよう
ニットが縮まない洗い方を知っておくと、自宅でのお手入れがしやすくなります。手洗いができないものや高額なものはクリーニングに出し、普段からよく着るニットは自宅で洗うといったように使い分けるのもおすすめです。ニットの正しい洗い方を知って、生活の中で取り入れてみてください。
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