洗濯表示の意味一覧|5つの基本マークや数字の見方は?正しい洗濯のコツも!
洗濯表示とは、衣類に付いたタグに記載されているマークのことで、洗濯をする際の衣類の取り扱い方を示しています。コンパクトにまとまって見やすく便利な洗濯表示ですが、2016年に表示が一新され、変更後の表示についてはよく知らない人もいるかもしれません。この記事では、洗濯表示一覧の意味や洗濯方法、さらには正しい洗濯のコツも解説します。
洗濯表示一覧の意味
洗濯表示は2016年に変更されました。最初に、洗濯表示の意味やどのような理由で変更されたのかを説明します。
洗濯表示とは衣類の取り扱い方法を説明したもの
洗濯表示とは、その衣類の洗濯、乾燥方法、アイロンのかけ方やクリーニングの方法といった、衣類の取り扱い方法を説明した表示です。洗濯表示は、衣類に付いているタグにマーク(記号)で記されています。
衣類はさまざまな繊維や素材が使われています。素材に適した取り扱いをしないと、縮んだり、色落ちしたりなど衣類をダメにしてしまうことも。初めて洗濯をする衣類は、事前に洗濯表示を確認するようにしてください。
2016年に国際規格に合わせて変更
従来、洗濯表示は世界各国で異なっていました。グローバル化の流れの中、各国で生産された衣類が世界中で流通するようになり、1991年に繊維製品の取り扱いに関する国際規格(ISO 3758)が制定されました。
一方、日本では、日本工業規格(JIS L 0217)による洗濯表示を使用していましたが、2016年12月、国際規格に合わせた洗濯表示(JIS L 0001)に変更。変更された洗濯表示では、記号が22種類から41種類へ増えています。
洗濯表示の見方とポイント
続いて変更された洗濯表示の見方を説明します。5つの基本となるマークに、付加記号と数字を加えて構成されます。
5つの基本となるマーク
洗濯表示の基本となるマークは、家庭洗濯・漂白・乾燥・アイロン・クリーニングの5つです。それぞれの意味は次の通りです。
基本のマーク | 意味 |
家庭洗濯(洗い桶) | 家庭での洗い方を表す |
漂白(三角形) | 漂白可能か否かを表す |
乾燥(四角形) | 干し方や乾燥のさせ方を表す |
アイロン | アイロンのかけ方を表す |
クリーニング(丸) | クリーニングを表す |
付加記号・数字
洗濯表示は、上記5つの基本マークに付加記号や数字を組み合わせて構成されています。付加記号や数字の意味は以下の通り。
付加記号・数字 | 意味 |
線(―) | 洗濯作用(機械力)の強さを表し、線が増えるほど作用は弱くなる |
点(・) | アイロンや乾燥の温度を表し、点が多いほど温度は高くなる |
数字 | 家庭洗濯での洗濯液の上限温度を表す |
バツ | 基本記号と組み合わせて禁止を表す |
次の「洗濯表示一覧|意味や旧表示との比較」で、種類ごとに洗濯表示の意味をくわしく解説していきます。
洗濯表示一覧|意味や旧表示との比較
ここからは、変更された洗濯表示の意味と衣類の扱い方のポイントを紹介します。合わせて旧表示も記載しますので参考にしてください。
家庭洗濯
洗い桶の中の数字と下の線で家庭洗濯の方法を示します。洗い桶が記載されていれば、家庭での洗濯が可能です。ただし洗い桶にバツが付いたマークは、家庭での洗濯禁止を示します。
付加記号・数字 | 意味 |
洗い桶の中の数字 | 液温の上限を示す 数字は「30・40・50・60・70・95」の6種類
例)「40」ならば「40℃以下の湯で洗濯可能」という意味
|
洗い桶下の線 | 洗う強弱の指示 下線が多いほど優しく洗う
|
洗い桶に手 | 手洗いを示す、洗濯機では洗えない |
洗い桶にバツ | 家庭での水洗い不可 |
なお旧表示では、以下のように「洗濯機」と「手洗い」に分けて表示されていましたが、変更後は「洗い桶」に統一されています。
漂白剤(三角形)
漂白剤(三角形)マークは、塩素系または酸素系漂白剤が使用できるかどうかを表示します。
付加記号・数字 | 意味 |
何もない三角形 | 塩素系および酸素系の漂白剤の使用可能 |
斜線付き三角形 | 酸素系漂白剤は使用可能だが塩素系漂白剤は不可 |
バツつき三角形 | 塩素系および酸素系漂白剤の使用不可 |
旧表示では「フラスコ」に「使える漂白剤」を記載していました。
なお酸素系漂白剤は洗濯物のニオイ対策にも効果的です。詳しくはこちらの記事を参照してください。
乾燥(四角形)
乾燥(四角形)マークは、自然乾燥またはタンブル乾燥についての表示です。
自然乾燥
自然乾燥は、脱水が可能かどうか、天日干しまたは陰干し、つり干しまたは平干しなどを表示します。
付加記号 | 意味 |
四角の中に縦線 | つり干しを示す 「I」は脱水して、「II」 は脱水せず(絞らず)に干す
|
四角の中に横線 | 平干しを示す 「―」は脱水して、「 =」は脱水せず(絞らず)に干す
|
斜線 | ひさしや屋根を表し、陰干しを指示 |
旧表示では、以下のような「ハンガーに吊るしたシャツ」や「ハンガー無しのシャツ」の図が使われていました。
タンブル乾燥
タンブル乾燥とは、ドラムを回転させながら衣類に熱を当てて乾燥させるドラム式乾燥のことです。四角形の中に〇で記載し、乾燥機の使用方法や乾燥温度を表記します。
付加記号 | 意味 |
「・・」 | ヒーターを「強」に設定(排気温度上限80℃) |
「 ・」 | ヒーターを「 弱」に設定(排気温度上限60℃) |
バツつき | タンブル乾燥禁止 |
旧表示では、タンブル乾燥に関するものはありません。
アイロン
アイロンマークの中に「・」の数で対応する温度を表します。「・」の数が多いほど対応温度は高くなります。
付加記号 | 意味 |
「・・・」 | 底面温度の上限200℃でアイロン仕上げ可 |
「・・」 | 底面温度の上限150℃でアイロン仕上げ可 |
「・」 | 底面温度の上限110℃でアイロン仕上げ可、スチームは不可 |
バツつき | アイロン仕上げ不可 |
旧表示は、アイロンの中に「高」「中」「低」と漢字で温度を示していました。
なお、アイロン無しで服のシワを伸ばす方法をこちらで紹介しています。
クリーニング(丸)
クリーニング業者が行う内容です。大きく分けてドライクリーニングとウエットクリーニングがあります。ウエットクリーニングとは、専門家による水洗いのこと。汗などの水溶性の汚れを落とすので、スーツなど型崩れしやすい衣類におすすめです。
付加記号 | 意味 |
〇にP | パークロロエチレンおよび石油系溶剤によるドライクリーニング可能 |
〇にF | 石油系溶剤によるドライクリーニング可能 |
〇にバツ | ドライクリーニングは不可 |
〇にW | ウエットクリーニングが可(家庭での洗濯は不可) |
〇にWにバツ | ウエットクリーニングは不可 |
旧表示では〇に波線で表していました。
正しい洗濯のコツ
最後に洗濯表示を活用して正しく洗濯するためのコツを紹介します。洗濯前の「仕分け」や、素材や汚れに応じた洗剤の使い分けが大切です。
洗濯する衣類の仕分けをする
洗濯をする前に、汚れがひどい衣類や色移りしやすい衣類を選り分けます。汚れがひどい衣類は、他の衣類に汚れが移ったり、一度の洗濯で汚れが落ちなかったりすることも。洗濯機に入れる前に下洗いしましょう。
また赤や青といった濃い色、綿、麻、絹は色移りしやすいので、他の衣類と分けて洗濯します。色移りするかどうか心配な場合は、次の方法で色落ちテストをしてみてください。
色落ちテストの方法
①衣類の目立たない場所に洗濯洗剤の原液をつけて5分間置く
②白い布で軽く叩いてみる
白い布に衣類の色が付かなければ大丈夫です。
①衣類の目立たない場所に洗濯洗剤の原液をつけて5分間置く
②白い布で軽く叩いてみる
白い布に衣類の色が付かなければ大丈夫です。
中性洗剤と弱アルカリ性洗剤を使い分ける
洗濯洗剤には中性と弱アルカリ性の2種類があり、さらに弱アルカリ性洗剤には、より洗浄力が高い粉末タイプも。衣類の素材や洗浄力によって使い分けましょう。
中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)
中性は弱アルカリ性に比べ、衣類にかかる負担が少ないので、おしゃれ着用洗剤として使われますウール、カシミヤ、テンセルといったデリケートな素材を洗うのに向いています。手洗いをするか、洗濯ネットに入れて洗濯機の弱水流で洗います。
弱アルカリ性洗剤
弱アルカリ性は中性に比べて洗浄力が高いので、皮脂汚れやタンパク質汚れの洗濯に使われます。弱アルカリ性洗剤には粉末洗剤と液体洗剤の2タイプがあり、粉末洗剤の方が洗浄力は高い傾向にあります。
一方、液体洗剤は粉末洗剤より洗浄力は低い傾向にありますが、粉末洗剤より洗剤の溶け残りが少なく、すすぎの回数も減らせる製品が多いです。比較的汚れの少ない綿製品などにおすすめです。
淡い色の衣類は蛍光剤が入っていない洗剤で洗う
普段使いの洗剤には蛍光剤が入っているものも多いです。成分の欄に「蛍光増白剤」と表記があれば、蛍光剤が入っています。
蛍光剤には白いものをより白く見せる効果が期待できるので、白いシャツやソックスを洗濯する際にはおすすめです。一方で淡い色の衣類に使うと色あせて見えたり、布の風合いが変わってしまったりすることもあるので注意しましょう。
洗濯表示の意味一覧を知り、洗濯上手になろう
洗濯表示は、洗濯する際の衣類の取り扱い方法を説明した表示です。洗濯表示の意味を知り、洗剤を使い分けて、大切な衣類を長く着られるように洗濯上手になりましょう。
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