干し野菜にはメリットがたくさん!作り方や戻し方・保存方法を紹介
使い切れない野菜があるときは、「干し野菜」にして長期間保存できるようにするのがおすすめです。干し野菜は長持ちしやすいだけではなく、栄養価や旨味がアップしたり、調理の時短ができたりなど多くのメリットがあります。干し野菜の魅力や作り方、保存方法を紹介します。
干し野菜の魅力
野菜を干して作る「干し野菜」は、長期保存ができたり栄養価が高まったりなど魅力がたくさんあります。野菜をまとめ買いしたときは冷凍保存する方法もありますが、干し野菜を作るのもおすすめです。
①栄養価が高まる
野菜を干すと水分が抜けますが、野菜が持つ栄養素はそのまま残ります。さらに、以下の栄養素は干すことで含有量が増すので、少ない量でたくさんの栄養摂取が可能です。
<干し野菜にすると増える栄養素>
・鉄分
・カルシウム
・食物繊維
・ナイアシン
・ビタミンB群
・ビタミンD
・鉄分
・カルシウム
・食物繊維
・ナイアシン
・ビタミンB群
・ビタミンD
②長期間保存できる
干し野菜は長期保存が可能です。水分は細菌やカビなどの微生物を増やす元になり、水分が含まれる生野菜はあまり日持ちしません。干し野菜にして水分が抜けると細菌が増えないので、生の状態よりも長く保存できるところも魅力のひとつです。
③旨味が濃縮されておいしさアップ
天日干しすることで、アスパラギン酸やグルタミン酸などの旨味を作るアミノ酸が濃縮されます。また、干す過程で糖分も作られるので、より旨味を感じやすくなります。野菜の青臭さが軽減されて風味も良くなり、苦手な野菜でも食べやすくなるというメリットも。歯ごたえも出て、生野菜とは違う食感が楽しめます。
④調理時間の短縮が可能
干し野菜は、適度な大きさに切ってから干します。そのため調理時に下ごしらえの手間が省けます。そのまま食材を投入するだけで調理でき、使い勝手が良いと感じられるでしょう。
水分が抜けているため火の通りも早く、出汁や調味料が本来水分のあった部分にたっぷりと染みわたります。短時間で味が染みやすく、煮崩れを防げるのも嬉しいポイント。調理時間が短縮されると、ガス代や電気代の節約にもなるため一石二鳥です。
⑤余りがちな野菜も無駄なく使い切れる
冷蔵庫の中で余りがちな野菜を干し野菜にしておくと、無駄にすることなく活用しやすくなります。小分けパックやカット野菜など、少量の野菜を割高で買うよりも丸ごと1つ購入したほうがお得ではありますが、使い切れずに無駄にしてしまうこともあるかもしれません。すぐに使わない分を干し野菜にしておけば、ロスなく使い切れるでしょう。
⑥かさが減るのでたくさんの量を食べられる
干した野菜はかさが減るため、よりたくさんの量を食べやすくなります。また、野菜の皮や芯も丸ごと食べやすくなり、ゴミの量も減らせます。収納に場所を取りにくいのもメリットです。
干し野菜の作り方3選
干し野菜は天日干しする他に、電子レンジやオーブンを使っても手軽に作れます。干し方には水分を完全に抜く「完干し」と、半日ほど干して水分をある程度残す「半干し」の2つがあります。ちなみに「セミドライ」は半干しのこと。それぞれ干し時間の目安も参考にしてください。
【共通】干し野菜を作る準備
おいしい干し野菜を作るためには準備が大切です。
<干し野菜の準備とポイント>
①野菜を洗う
皮ごと干す場合は、タワシを使ってきれいに洗います。洗った後はキッチンペーパーで水分をしっかり拭き取りましょう。
②野菜をカットする
好みの形にカットします。キノコは洗わずに、石づきを切り落としてほぐしておきます。
<カット例>
・千切り
・短冊切り
・いちょう切り
・輪切り
・千切り
・短冊切り
・いちょう切り
・輪切り
干すと一回り小さくなるめ、使いたい大きさより少し大きめにカットするのがポイント。5mmの厚みで切ると水分が抜けやすいのでおすすめです。また、アクが強い野菜は少し水にさらしておくと変色しにくくなります。
③キッチンペーパーで水分を拭く
切り口から水分が出てくるため、もう一度キッチンペーパーでしっかりと水分を取りましょう。水分が多い野菜は特に念入りに行います。
干し野菜の作り方①基本の天日干し
<天日干しでの干し野菜の作り方>
1. カットした野菜を上下から空気が通るザルや網などに並べる
2. 日当たりと風通しの良いベランダや軒先などの場所で干す
3. 夕方に室内へ取り込み、翌日再び外で干す
1. カットした野菜を上下から空気が通るザルや網などに並べる
2. 日当たりと風通しの良いベランダや軒先などの場所で干す
3. 夕方に室内へ取り込み、翌日再び外で干す
<ポイント>
1. 干す時間帯はカラリと晴れた日の10~15時の間がおすすめ
2. 干し網を使えばホコリや花粉、虫対策ができる
1. 干す時間帯はカラリと晴れた日の10~15時の間がおすすめ
2. 干し網を使えばホコリや花粉、虫対策ができる
<干す時間の目安>
半干し | 天日で5~6時間 |
完干し | 天日で5~6時間×2~4日 |
※半干しは、室内で6~12時間干しても作れます。
野菜の大きさや厚み、含まれる水分量でも干す時間は変わるため、乾燥の加減をこまめにチェックしましょう。野菜にシワが出て小さくなれば、乾燥完了の目安です。
例えばエノキなら、乾燥させるとこのような状態になります。
干し野菜の作り方②室内で干す(電子レンジ・オーブン)
天候に左右されず、少量作りたいときにもおすすめなのが電子レンジやオーブンを使って室内干しで作る方法です。
<電子レンジでの干し野菜の作り方>
1. 平皿に野菜が重ならないように並べる
2. ラップをせず500Wで7~9分ほど加熱し、水分が出ていたら拭き取る
3. クッキングシートを敷いたお盆やバットに野菜を並べて、室内で干す
1. 平皿に野菜が重ならないように並べる
2. ラップをせず500Wで7~9分ほど加熱し、水分が出ていたら拭き取る
3. クッキングシートを敷いたお盆やバットに野菜を並べて、室内で干す
電子レンジで加熱する際は、下にクッキングシートを敷いておくのも良いでしょう。一度に加熱するのが心配な場合は、2分ずつ水分を拭き取りながら加熱してみてください。
<オーブンで干し野菜の作り方>
1. クッキングシートを敷いた天板に野菜が重ならないように並べる
2. 余熱なしの100℃で20~30分加熱する。これを乾燥するまで繰り返す
1. クッキングシートを敷いた天板に野菜が重ならないように並べる
2. 余熱なしの100℃で20~30分加熱する。これを乾燥するまで繰り返す
途中で様子を見て、水分が抜けて乾燥した野菜があれば取り出しておきましょう。
干し野菜におすすめの野菜
干し野菜におすすめの野菜は、下記を参考にしてみてください。
・大根
・ゴボウ
・レンコン
・ニンジン
・キノコ(シイタケ・シメジ・エノキ)
・カボチャ
・ナス
・パプリカ
・ピーマン
・オクラ
・ゴボウ
・レンコン
・ニンジン
・キノコ(シイタケ・シメジ・エノキ)
・カボチャ
・ナス
・パプリカ
・ピーマン
・オクラ
初めて干し野菜を作るなら、水分が少なく、失敗しにくい根菜類がおすすめです。キュウリや白菜などの水分が多い野菜は完成するまでにカビができることがあるため、慣れてから挑戦してみましょう。また、水分が多い野菜は半干しにしてみるのもひとつです。その場合は、トマトやナスから干してみてください。
野菜だけではなく、果物を干すと自家製ドライフルーツに。リンゴ・バナナ・ブドウ・イチゴなどを試してみてはいかがでしょうか。
干し野菜の戻し方・活用アイディア
干し野菜はそのまま食べるだけではなく、料理にも使いやすいのが魅力。干し野菜の戻し方や活用方法をチェックしてみましょう。
干し野菜の戻し方
干し野菜を戻すときは、お湯か電子レンジを使います。
<お湯での戻し方>
1. 耐熱容器に干し野菜を入れてお湯を注ぐ
2. 3~10分待つ
1. 耐熱容器に干し野菜を入れてお湯を注ぐ
2. 3~10分待つ
時間が経ったら一度戻り具合を確認します。戻りきっていなければ、もう暫くお湯に浸したまま様子を見てください。
<電子レンジでの戻し方>
1. 耐熱容器に干し野菜を入れて水を注ぐ
2. 軽くラップをかけて500Wで3分、600Wなら2分温める
1. 耐熱容器に干し野菜を入れて水を注ぐ
2. 軽くラップをかけて500Wで3分、600Wなら2分温める
戻りきっていない場合は加熱時間を追加するか、ラップをしたまま暫く置いておきましょう。
干し野菜の活用アイディア
干し野菜は炒め物や煮物、汁物など、さまざまな料理で活用できます。ぜひ試してみてください。
ピクルス | 干し野菜を戻さずそのまま漬け込むだけ |
みそ汁 | 干し野菜を戻さず、そのまま投入してもOK |
ドライカレー | 具材を干し野菜に変えるだけ |
煮物 | シイタケを使うとより旨味が出ておいしさがアップする |
こちらの記事では、大根を大量消費するレシピを公開しています。
干し野菜の保存方法や注意点
干し野菜は生野菜よりも長持ちしやすいですが、正しい保存ができていないと腐るおそれがあります。また、増える栄養素がある一方で減る栄養素も。保存方法や栄養バランスに注意しながら干し野菜を楽しみましょう。
干し野菜の保存方法
干し野菜はジッパーバッグ・密閉容器・蓋つきの瓶などに入れて保管しましょう。保存できる期間は、半干しか完干しかで変わります。
<乾燥野菜の種類 保存方法 保管期間>
乾燥野菜の種類 | 冷蔵庫 | 冷凍庫 |
半干し野菜 | 3~4日 | 2週間~1ヵ月 |
完干し野菜 | 1週間 | 1~3ヵ月 |
半干し野菜は水分が残っているため、基本的には生野菜と保存期間は変わりません。より長期間保存したいなら、しっかり乾燥させて完干しにする必要があります。
野菜を干すと減少する栄養素に注意
栄養価の高い干し野菜ですが、干すことで減少する栄養素もあるので注意が必要です。熱に弱い栄養素は干す過程で失われます。以下の栄養素は干し野菜以外の食材で補いましょう。
<干すことで減少する栄養素>
・ビタミンA
・ビタミンC
・葉酸
・カロテノイド
・ビタミンA
・ビタミンC
・葉酸
・カロテノイド
野菜がたくさんあるときは干し野菜を作ってみよう
干し野菜は天日干しする以外に、電子レンジやオーブンを使って室内でも作れます。余りがちな野菜を有効活用して、おいしい料理を作ってみませんか。
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