中濃ソースとウスターソースの違いは?代用品の作り方やおすすめの使い方も紹介
揚げ物や炒め物に大活躍のソース。一口にソースといっても、材料の割合やとろみの加減によりいくつかの種類に分けられます。この記事では、中濃ソースとウスターソースの違いや、とんかつソースやお好み焼きソースなどの特徴、ソースを切らした時の代用品の作り方などを紹介します。
- 中濃ソース・ウスターソースってどんなソース?
- どちらも「ウスターソース類」に分類される
- 【日本発祥】中濃ソース:甘くまろやかな味わいが特徴
- 【イギリス発祥】ウスターソース:サラリとした酸味が特徴
- 他のソースの特徴
- とんかつソース
- お好み焼きソース
- オイスターソース
- 中濃ソース・ウスターソースの代用品の作り方
- 中濃ソースの代用①ウスターソースや濃厚ソースを使って
- 中濃ソースの代用②ケチャップを使って
- ウスターソースの代用①中濃ソースや濃厚ソースを使って
- ウスターソースの代用②ケチャップを使って
- ウスターソースの代用③しょうゆ+リンゴジュースを使って
- 中濃ソース・ウスターソースのおすすめの使い方
- 中濃ソース:ほど良い甘みやとろみを加えたい時に
- ウスターソース:コクと風味を加えたい時に
- 中濃ソースとウスターソースを使い分けて料理を楽しもう
中濃ソース・ウスターソースってどんなソース?
家庭に常備するソースと言えば、東日本では中濃ソース、西日本ではウスターソースが主流です。まずは、東日本でポピュラーな中濃ソースが、どのようなソースかについて解説します。
どちらも「ウスターソース類」に分類される
中濃ソースはウスターソースの一種であり、どちらのソースも日本農林規格(JAS)では「ウスターソース類」に分類されます。
ウスターソース類とは、日本農林規格(JAS)にて「野菜若しくは果実の搾汁、煮出汁、ピューレー又はこれらを濃縮したものに砂糖類(砂糖、糖蜜及び糖類をいう)、食酢、食塩及び香辛料を加えて調製したもの」さらにこれに「でん粉、調味料等を加えて調製したもの」と制定。
粘度や味により、「ウスターソース」「中濃ソース」、とんかつソースに代表される「濃厚ソース」の3つに分類されています。
【日本発祥】中濃ソース:甘くまろやかな味わいが特徴
中濃ソースは、味や粘度がウスターソースと濃厚ソースの中間にあります。ウスターソースに比べて野菜や果物の繊維質が多く、全体的に甘くてまろやか。
東京オリンピックが開催された1964(昭和39)年、キッコーマンが初めて「中濃ソース」を発売しました。当時主流であった「ウスターソース」と、粘りのある「とんかつソース」の中間の濃さで、甘くまろやかな味わいが人気となり、現在に至ります。
【イギリス発祥】ウスターソース:サラリとした酸味が特徴
ウスターソースの名前は、発祥地であるイギリスのウスターシャー(Worcestershire)の地名に由来します。
また一説には19世紀初めに、ウスター(ウスターシャーの中心都市)に住む主婦が、余った野菜や果物と酢や香辛料を一緒に壺で保存しておいたところ、発酵して偶然おいしいソースができたことから、ピューレにした野菜や果物に、酢や香辛料を加えて作られたウスターソースが広まっていったそうです。
ウスターソースは、野菜や果物の繊維質が少なくて口当たりがよく、ほどよい辛さが特徴です。
また一説には19世紀初めに、ウスター(ウスターシャーの中心都市)に住む主婦が、余った野菜や果物と酢や香辛料を一緒に壺で保存しておいたところ、発酵して偶然おいしいソースができたことから、ピューレにした野菜や果物に、酢や香辛料を加えて作られたウスターソースが広まっていったそうです。
ウスターソースは、野菜や果物の繊維質が少なくて口当たりがよく、ほどよい辛さが特徴です。
他のソースの特徴
ソースの種類は、他にもたくさんあります。とんかつソースやお好み焼きソース、オイスターソースといった家庭でよく見かけるソースの特徴を紹介します。
とんかつソース
とんかつソースとは、ウスターソース類の中で「濃厚ソース」の一種。前述のように、中濃ソースやウスターソースとは粘度が異なります。
果物を多く使用し、繊維質も多く含まれ、とろりと濃厚でフルーティーな甘みのあるソースです。粘度があるので、とんかつとなどの揚げ物にかけても衣にソースがしみ込みにくく、サクサク感が長持ちしやすいのが特徴です。
お好み焼きソース
お好み焼きソースも、濃厚ソースの一種です。製品によって細かい原材料は異なりますが、ウスターソースや中濃ソースに比べてトマト・デーツなどの野菜や果物がより豊富に使われ、しょうゆや昆布などを加えたものが多いです。
お好み焼きとの相性を前提に開発されており、お好み焼きと絡みやすく、具材のおいしさを引き立ててくれます。
オイスターソース
オイスターソースとは、塩漬けした牡蠣を発酵させて上澄み液を濃縮させたもの、または、牡蠣の煮汁を煮詰めたものに調味料を加えたソースです。オイスター(oyster)とは「牡蠣」のこと。牡蠣特有のコクと香りが特徴で、中華料理をはじめ広く使われています。
中濃ソースやウスターソースとの違いは以下の通りです。
ソースの種類 | 主な原料 | 味の特徴 |
ウスターソース類 | 野菜、果実、酢、香辛料など | 旨みに酸味と香辛料の辛みがある |
オイスターソース | 牡蠣、砂糖、小麦粉など | 旨みに甘みとこってりとしたコクがある |
中濃ソース・ウスターソースの代用品の作り方
次に、中濃ソース・ウスターソースの代用品の作り方を見ていきましょう。他のソースやケチャップを使って本物に近い味を作れます。
中濃ソースの代用①ウスターソースや濃厚ソースを使って
ウスターソースや濃厚ソースは、中濃ソースと同じ原料からできているので中濃ソースの代用が可能です。
料理の味付けなら、そのまま中濃ソースの代わりに使っても良いでしょう。料理にかけるなら、ウスターソースと濃厚ソースを1:1の割合で混ぜ合わせることで、中濃ソースに近いとろみと味が出せます。
ウスターソースは、中濃ソースよりもさらっとして酸味も強いです。また濃厚ソースは、とろみが強くて味も濃いです。濃厚ソースの一種である、とんかつソースやお好み焼きソースも使えます。
中濃ソースの代用②ケチャップを使って
ケチャップは、トマトを原料にスパイスや糖類を加えて作られたもの。野菜や果物を原料とする中濃ソースの味にも近くて代用可能です。
ただし、ケチャップだけでは色味が赤く、中濃ソースの甘みやまろやかさが足りません。ウスターソース、砂糖(またはハチミツ)を加えてコクと甘みをプラスしましょう。少し加熱しながら混ぜるとなじみやすく、適度なとろみもつきます。
濃厚ソースがあれば、ケチャップと濃厚ソースだけでも良いでしょう。さらに少量の酢を加えると、とろみがゆるやかになり、適度な酸味も補えます。
ウスターソースの代用①中濃ソースや濃厚ソースを使って
中濃ソースがあれば、そのままでもウスターソースの代わりに使えます。また中濃ソースにしょうゆを少し加えるのもおすすめです。(中濃ソース大さじ1:しょうゆ小さじ1程度)
中濃ソースはウスターソースよりも甘みと粘度が強いので、しょうゆを加えることで辛味がプラスされ、見た目や口当たりもウスターソースに近づきます。
また、とんかつソースやお好み焼きソースなどの濃厚ソースでも代用可能です。濃厚ソースは、中濃ソースよりもさらに甘みと粘度が強いので、しょうゆにお酢も加えると良いでしょう(濃厚ソース:お酢:しょうゆ=7:2:1の割合)
ウスターソースの代用②ケチャップを使って
ケチャップでもウスターソースの代用が可能です。ケチャップはウスターソースよりも甘みが強いので、以下を目安にしょうゆやコショウといったスパイスを追加します。
ケチャップ:しょうゆ:スパイス(コショウなど)=7:2:1
ウスターソースの代用③しょうゆ+リンゴジュースを使って
ウスターソースの代わりに、しょうゆとリンゴジュースを組み合わせても使えます。
目安は、リンゴジュース1カップ、しょうゆ140㏄、お酢小さじ1、塩コショウ適量。
鍋にりんごジュースとしょうゆを入れ、2分ほど煮詰めます。そこに酢と塩、こしょうを加えて味を整えましょう。リンゴジュースは、果汁100%のものを使うとよりウスターソースに近づきます。
中濃ソース・ウスターソースのおすすめの使い方
最後に中濃ソースとウスターソースのおすすめの使い方を紹介します。それぞれの特徴に合わせて上手く使い分けましょう。
中濃ソース:ほど良い甘みやとろみを加えたい時に
中濃ソースは、ウスターソースの辛味と濃厚ソースの甘みが合わさったまろやかな味わいで、どんな料理にも使えます。味のバランスが良いので、揚げ物から料理の隠し味、お好み焼きソースの代用まで幅広く活用できます。特にカキやアジといった魚介類のフライによく合います。
他の調味料と合わせてアレンジも可能です。とろみと照りのある生姜焼きや蒲焼などにもおすすめです。
ウスターソース:コクと風味を加えたい時に
さらっとしてスパイシーな辛味のあるウスターソースは、料理にコクと風味を加えるのに効果的です。
焼きそばなどの麺類と合わせると、味に深みが出ます。トマトとの相性も良いので、ナポリタンやミートソースの味付けに加えるのもおすすめ。またハヤシライスなど、洋食の隠し味に加えるとコクが増します。味玉の浸けダレ、フライドチキンの下味などにも幅広く使えます。
特に味玉はウスターソースだけで味付けでき、ソースが余った時にもおすすめです。
<味玉のレシピ>卵4個分
ゆで卵の殻をむき、ウスターソース100ccに漬けます。
ゆで卵の殻をむき、ウスターソース100ccに漬けます。
こちらの記事を参考にして、ゆで卵の殻をツルンとむき、ウスターソースで味玉を作ってみてはいかがでしょうか。
中濃ソースとウスターソースを使い分けて料理を楽しもう
ウスターソースと中濃ソースの原料は同じですが、味やとろみの強さで分類され、まろやかさや味わいが異なります。とろみを加えるなら中濃ソース、コクやスパイシーな辛味が欲しい時はウスターソースというように2つのソースを使い分ければ、さらに料理がおいしくなるでしょう。
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