【基本の包丁の研ぎ方】シャープナー・砥石の使い方や注意点を紹介
切れ味が悪いままの包丁を使っていると調理の際にストレスが溜まるだけではなく、食材の味が落ちたり、ケガのリスクも上がったりしてしまいます。本記事では包丁の研ぎ方を紹介します。砥石やシャープナーの使い方とあわせて、研ぐ道具がないときに代用できるアイテムについても触れているので、包丁の切れ味を良くしたい際に参考にしてみてください。
包丁を研ぐべき理由とタイミングの見極め方
切れ味が悪くなった包丁は、研ぐことで切れ味が良くなり長く使えます。包丁の切れ味は食材の見た目や味にも影響してくるので、少しでも切りにくいと感じた場合には研いでメンテナンスをしましょう。
包丁を研ぐべき理由
包丁のメンテナンスをせずに使い続けていると、次第に切れ味が悪くなります。切れ味が悪いと食材を切るのに時間がかかったり、きれいに切れなかったりと、調理の際のストレスにつながるでしょう。それだけではなく、余計な力が入ったり滑ったりしやすくなるのでケガのリスクも上がります。切れ味が良い包丁で切った食材は、組織を壊さずに切れるので断面がきれいです。また、味がしみやすくなるなど、料理の出来栄えにも影響します。
包丁を研ぐタイミングの見極め方
ほとんどの包丁は、研ぐと切れ味が復活します。包丁を研ぐタイミングは、一般家庭では月に1回程度が理想と言われていますが、包丁の使用頻度などによっても変わります。そのため回数の目安よりも、切れ味が悪くなったと感じたら研ぐのがおすすめ。切れ味をチェックするには、トマトや玉ネギを切ってみてください。皮付きのトマトに刃が入りにくい場合や、玉ネギがいつもより目にしみやすい場合は刃が劣化しているかもしれません。
包丁を研ぐための道具
包丁を研ぐときに必要な道具は、砥石やシャープナーです。それぞれの特徴を見ていきましょう。
砥石(といし)
砥石は包丁を研ぐ道具として古くからある道具です。慣れるまでは少し難しく感じやすいので、繰り返し研いでコツを掴みましょう。砥石は粒の細かさで種類分けされています。#で始まる数字を番手と呼び、粒度を表しています。数字が小さいほど粒度が大きく、数字が大きいほど粒度が小さいのが特徴です。
<砥石の番手と使用のタイミング>
荒砥石#80~500 | 刃が欠けたときなど、大きな修理に使う |
中砥石#600~1500 | 日常的なお手入れに使う |
仕上砥石#3000以上 | 中砥石の後に使う |
一般家庭では中砥石があれば十分です。仕上砥石は、中砥石にプラスして使うと切れ味がさらに良くなりますが、なくても問題はありません。
シャープナー
シャープナーはすぐに切れ味を良くしたいと思ったときに、さっと使えるのが魅力です。机に置いて使うタイプや手に持って使うタイプがあります。100均でも売っているので、気軽に試しやすいでしょう。
ただしシャープナーで研いでも砥石と同じ効果が得られるわけではありません。砥石は刃先を研いで切れ味を良くしますが、シャープナーは刃先をノコギリ状にして、食材が触れた瞬間の食いつきを良くするものです。一時的に切れ味が復活したように感じられますが、それだけではしっかりとしたメンテナンスにはならないため応急処置として使うのがおすすめです。
家にある包丁を研ぐ際は、種類や材質をチェック!
包丁の種類によって、研ぐ際に使う道具や研ぎ方が変わってきます。特にセラミック製は専用の砥石、シャープナーを使う必要があるので、必ず事前にチェックしてください。
種類(両刃・片刃)
包丁の刃が片面だけ(片刃)か、両面(両刃)かによって適したシャープナーが変わります。そのため、シャープナーには片刃用、両刃用、片刃・両刃兼用のタイプがあります。一般的な三徳包丁は両刃で、出刃包丁や柳刃包丁は片刃です。砥石はどちらにも使えますが研ぎ方が変わるので、まずは包丁の刃の付き方を確認しておきましょう。砥石やシャープナーの使い方については、後ほど詳しく紹介します。
材質(金属・セラミック)
包丁の材質はステンレス、鋼、チタンなどの金属と、陶器の一種であるステンレスがあります。一般的な砥石やシャープナーは金属製の包丁には使えますが、セラミック製には使えません。セラミック包丁を研ぐときは専用のダイヤモンド砥石かダイヤモンドシャープナーを使用します。そもそもセラミック包丁は金属製の包丁ほど頻繁に研ぐ必要はなく、研ぎすぎると刃が薄くなり、刃こぼれしやすくなることも。製品によってはメーカーがメンテナンスを受け付けている場合もあるので、利用を検討してみるのも良いでしょう。
シャープナーを使った包丁の研ぎ方
シャープナーで包丁を研ぐ方法はとても簡単。前後に引くだけで均一に研げます。シャープナーを使った包丁の研ぎ方は以下の通りです。
【準備するもの】
・包丁
・シャープナー
・濡らしたタオル
・包丁
・シャープナー
・濡らしたタオル
【研ぎ方】
1. 台に濡らしたタオルを引き、上にシャープナーを置く
2. 包丁をシャープナーに差し込み、前後に7~8回動かす
3. 終わったら包丁を洗う
1. 台に濡らしたタオルを引き、上にシャープナーを置く
2. 包丁をシャープナーに差し込み、前後に7~8回動かす
3. 終わったら包丁を洗う
タオルはなくても問題ありませんが、あった方が滑らず安定します。シャープナーによっては片刃包丁には使えないものもあるので、使用前に確認しておきましょう。
砥石を使った包丁の研ぎ方
包丁の切れ味を長持ちさせたいなら、砥石を使って研ぐのがおすすめです。両刃か片刃かで研ぎ方が変わるので、事前に包丁の刃を確認しておきましょう。
用意するものや準備
【用意するもの】
・包丁
・中砥石
・研ぎ台(なければ濡らしたタオル)
・水を入れる容器
・包丁
・中砥石
・研ぎ台(なければ濡らしたタオル)
・水を入れる容器
【準備】
・砥石を水に浸けて気泡が出なくなるまで給水させる(10~20分)
※水に浸ける必要がないものもあるので製品のパッケージを確認しましょう。
・包丁をよく洗っておく
・砥石を水に浸けて気泡が出なくなるまで給水させる(10~20分)
※水に浸ける必要がないものもあるので製品のパッケージを確認しましょう。
・包丁をよく洗っておく
砥石を使った両刃包丁の研ぎ方
三徳包丁・牛刀・ペティナイフのような一般家庭で多く使われている洋包丁は両刃です。
【研ぎ方】
1. 利き手の人差し指を峰(みね:包丁の背にあたる部分)、親指をあご(刃の根元部分)に添えてしっかりと包丁を握る
2. 砥石に対して45度の角度で包丁を傾けて置き、さらに包丁を15度ほど起こす(10円玉3枚が入るくらいを目安に)
3. 利き手ではない方の人差し指、中指の2本は研ぐ部分に軽くあてておく
4. 滑らかに前後に動かし、カエリ(※)が出ていることを確認できたら先端にずらす、これを繰り返して3~5回に分けて全体を研ぐ
5. 表面が研ぎ終わったら、裏側も研ぐ
6. カエリが出ている方の刃を砥石の上で円を描くように2~3回研いでカエリを取る
7. 包丁をよく洗う
1. 利き手の人差し指を峰(みね:包丁の背にあたる部分)、親指をあご(刃の根元部分)に添えてしっかりと包丁を握る
2. 砥石に対して45度の角度で包丁を傾けて置き、さらに包丁を15度ほど起こす(10円玉3枚が入るくらいを目安に)
3. 利き手ではない方の人差し指、中指の2本は研ぐ部分に軽くあてておく
4. 滑らかに前後に動かし、カエリ(※)が出ていることを確認できたら先端にずらす、これを繰り返して3~5回に分けて全体を研ぐ
5. 表面が研ぎ終わったら、裏側も研ぐ
6. カエリが出ている方の刃を砥石の上で円を描くように2~3回研いでカエリを取る
7. 包丁をよく洗う
※カエリとは
研いだ面の裏側にできるささくれのようなものです。手で触ってザラザラした感触があれば、カエリが出て上手に研げているサインです。研いでいる最中に砥石が乾いてきたら、その都度水を掛けましょう。
研いだ面の裏側にできるささくれのようなものです。手で触ってザラザラした感触があれば、カエリが出て上手に研げているサインです。研いでいる最中に砥石が乾いてきたら、その都度水を掛けましょう。
砥石を使った片刃包丁の研ぎ方
出刃包丁や柳刃包丁などの片刃包丁は、魚をおろす、刺身にするといった特定の作業に多く用いられます。両刃包丁と違って刃が片側にしか付いていないので、その面だけを研ぎます。基本の構え方や研ぎ方は両刃包丁と変わりません。
【研ぎ方】
1. 両刃包丁の研ぎ方と同様に刃の部分を砥石にあてて全体をカエリが出るまで研ぐ
2. 全体が研ぎ終わったらカエリが出ている部分を軽く2~3回研ぐ
3. 包丁をよく洗う
1. 両刃包丁の研ぎ方と同様に刃の部分を砥石にあてて全体をカエリが出るまで研ぐ
2. 全体が研ぎ終わったらカエリが出ている部分を軽く2~3回研ぐ
3. 包丁をよく洗う
包丁を研ぐときの注意点
包丁のメンテナンスを行う際は、ケガをしないように気を付けましょう。また包丁の素材によって使える砥石が異なることもあるので、素材のチェックも忘れずに。
包丁の素材に合った砥石を使用する
包丁の素材によっては砥石で研げるものとそうでないものがあります。ステンレスや鋼でできた包丁は砥石で研げますが、セラミックの包丁は砥石では研げないため、専用のシャープナーやダイヤモンド砥石を使用しましょう。
ケガをしないように研ぐ環境を整える
包丁研ぎは土台が安定した場所で行います。砥石がずれないように、専用の台や濡れタオルの上に置きましょう。また、落ち着いて行わないと手元が狂いやすいため、急いでいるときの包丁研ぎはおすすめしません。
砥石やシャープナーがないときに代用できるアイテム
包丁の切れ味をすぐに良くしたいのに砥石やシャープナーがないときは、アルミホイルや陶器の裏側などの家にあるもので一時的な代用が可能です。
アルミホイル
アルミホイルで包丁の切れ味を一時的に復活できます。用意するものは包丁、まな板、アルミホイルのみです。アルミホイル20cmほどを2つ折りにして、まな板にのせて包丁で切ります。アルミホイルは融点が低く、ちょっとした摩擦で溶ける性質があります。包丁の刃先にアルミホイルの成分をくっつけることで切れ味を良くする効果が期待できるでしょう。
陶器の裏側
お茶碗などの陶器の裏側にあるザラザラした部分を砥石代わりにするといった方法もあります。ただし、砥石ほどしっかりと研げないので、あくまで応急処置として利用しましょう。
包丁の研ぎ方を身に着けて切れ味をキープしよう
包丁の切れ味は、料理の見た目や味にも影響があるため、いつも良い状態をキープしていきたいものです。切れにくいとケガのリスクも上がるので、定期的にメンテナンスを行いましょう。
本記事で紹介した研ぎ方は、セラミックなど素材によっては使えない場合があります。必ず包丁の素材を確認してから研ぐようにしてください。
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