ナス|栄養を丸ごと摂れる食べ方は?調理のコツや日持ちする保存方法も紹介
さまざまなジャンルの料理に使いやすいナス。ナスの90%は水分ですが、カリウムやナスニンといった夏バテ防止や免疫機能の低下を防ぐ栄養素を含んでいます。ナスに含まれる栄養素や新鮮なナスの選び方、丸ごと栄養を取り入れられる効果的な食べ方や調理方法、さらには鮮度を長持ちさせるための保存方法を紹介します。
- ナスに含まれる栄養素と期待できる効能
- ナスニン:免疫機能の低下防止や美容効果
- 食物繊維:おなかの調子を整える
- カリウム:高血圧の予防やむくみ解消
- ナスの選び方のポイント3つ
- 1. 皮:紫色が鮮やかでハリがあり傷や変色がないものを選ぶ
- 2. ヘタ:切り口が緑色でトゲが尖っているものを選ぶ
- 3. 重さ:ずっしりと重いものを選ぶ
- ナスの栄養を逃がさない! おすすめの調理法や食べ方4選
- 1. 皮をむかずに調理する
- 2. 栄養を逃がさないようアク抜きする
- 3. 油を使った調理をする(炒める・揚げる)
- 4. 皮ごと煮込んでスープにする
- ナスの保存方法と賞味期限
- 常温保存:2~3日
- 冷蔵保存:約1週間
- 冷凍保存:約1ヵ月
- ナスの4つの豆知識
- 1. ナスのヘタはどこまで切れば良いの?
- 2. ナスを切ったら黒い種が!食べられる?
- 3. 妊婦はナスを食べない方が良い?
- 4. 少ない油で炒めるコツは?
- 皮ごと調理してナスの栄養を丸ごと摂ろう
ナスに含まれる栄養素と期待できる効能
ナスは約90%が水分であることから、「栄養がないのでは?」と言われることもありますが、食物繊維やカリウム、葉酸、ナスニンといった栄養素を含んでいます。まずは、ナスに含まれる栄養素と期待できる効能を紹介します。
ナスニン:免疫機能の低下防止や美容効果
ナスニンとは、ポリフェノールの一種であるアントシアニン色素のひとつです。ナス固有の成分で、ナスの皮の紫色のもとになっています。ナスニンには強い抗酸化作用があるため、免疫機能の低下防止やアンチエイジング、がん予防も期待され、視力や眼精疲労の改善にも効果的です。
食物繊維:おなかの調子を整える
食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種類があります。不溶性食物繊維は便のカサを増やして排便をスムーズにするもので、ナスに含まれる食物繊維のほとんどがこちらです。一方、水溶性食物繊維は血糖値の上昇を抑え、コレステロール値を低下させ、高血圧の予防も期待できます。
カリウム:高血圧の予防やむくみ解消
カリウムは、ナトリウムと作用することで余分な塩分と水分を排出し、高血圧予防やむくみ解消に役立ちます。また、水分と一緒に体の熱を逃がすはたらきもあるため、ほてりやのぼせを鎮め、夏バテ防止にも。
ナスの選び方のポイント3つ
新鮮なナスを見分けるには、皮やヘタの様子、重さなどを確認しましょう。それぞれの確認ポイントを説明します。
1. 皮:紫色が鮮やかでハリがあり傷や変色がないものを選ぶ
皮の紫色が鮮やかで、ピンとハリがあり、ツヤがあるナスが新鮮です。皮がたるんでいたり、キズがついていたりすると、実の水分が飛んでいる可能性が高いです。
2. ヘタ:切り口が緑色でトゲが尖っているものを選ぶ
ヘタの切り口がフレッシュな緑色で、干からびていないナスを選びましょう。これは収穫されて日にちが経っていない証拠です。また、ヘタのトゲが鋭く尖っているものほど新鮮です。刺さらないように気を付けてください。
3. 重さ:ずっしりと重いものを選ぶ
手に持ってみて、ずっしりと重みがあるものほど新鮮です。ナスは水分を多く含むため、新鮮なものは重量があります。鮮度が落ちると、実の水分が飛んで軽くなります。
ナスの栄養を逃がさない! おすすめの調理法や食べ方4選
ここからはナスの栄養を逃さないためのおすすめの調理法や食べ方を紹介します。ナスの栄養素は皮に多く含まれるため、皮ごと食べるのがおすすめ。またカリウムやナスニンなどの水溶性の栄養素を含むので、長時間水にさらさないこともポイントです。
1. 皮をむかずに調理する
ナスの皮には、ナスニンなどの栄養素が含まれるため、皮をむかずに調理するのがおすすめです。皮が硬い場合には揚げたり、蒸したりすれば食べやすくなります。またはスイカのような縞模様(縞目)にむくと口当たりが良くなります。皮に傷があるときも、縞目にむくのがおすすめです。
2. 栄養を逃がさないようアク抜きする
ナスに含まれるカリウムやナスニンなどの栄養素は水溶性のため、長時間水にさらすと水に流れ出てしまいます。ナスの下ごしらえでは特有の苦みを和らげたり、変色を防いだりするために水にさらしてアク抜きすることが多いですが、水にさらすのは10分程度にとどめてください。
また水にさらす際には、切り方にも一工夫してみましょう。乱切りや斜め切りのような断面積が大きくなる切り方より、大きめの輪切りなどがおすすめです。断面積を小さくして、栄養分が流れ出るのを防ぎます。
以下のように、水にさらさないアク抜き方法もあります。
<水にさらさないナスのアク抜き方法>
・ナスの切り口に少量の塩をふり、2~3分放置する
・アクと一緒に出た水分を拭きとる
・ナスの切り口に少量の塩をふり、2~3分放置する
・アクと一緒に出た水分を拭きとる
3. 油を使った調理をする(炒める・揚げる)
ナスは茹でたり煮たりするよりも、油を使って炒めたり揚げたりする方がおすすめです。前述のように、ナスに含まれる栄養素は水溶性のものが多いため、油を使うことでナスの表面をコーティングして栄養素の流出を防げるのです。
煮物や煮浸しを作る場合も、さっと炒めたり油通ししたりすると良いでしょう。油を使って調理すれば、ナスの苦みも気にならないので、アク抜きも不要に。また油を通すことで、皮の色素であるナスニンが溶けずにキレイな紫色を保てるという効果もあります。
4. 皮ごと煮込んでスープにする
油のカロリーが気になる人は、ナスを皮ごと煮込んで汁物にしても。汁物なら、水に溶け出た栄養素も丸ごと摂取できます。さらに煮込むことでナスのかさが減ってやわらかくなり、子どもや高齢者も食べやすくなります。ナスはどんな味付けにも合うので、味噌汁、コンソメスープやポタージュ、中華スープにもアレンジ可能です。
ナスの保存方法と賞味期限
ここでは、ナスのおいしさを長持ちさせる保存方法や賞味期限の見分け方を説明します。ナスは水分が多い野菜です。水分を逃がさないように保存するのがポイントです。
常温保存:2~3日
ナスの保存に適切な温度は10~12℃程度といわれています。季節によっては、常温保存が可能です。保存できる期間の目安は2~3日程度。ナスを1本ずつ新聞紙に包み、日陰で風通しの良い場所で保存します。
冷蔵保存:約1週間
保存できる期間は、冷蔵室で2~3日、野菜室なら1週間程度です。冷蔵庫の温度は0~5℃、野菜室は10℃前後です。ナスは低温に弱いので、冷蔵室ではなく野菜室で保存がおすすめ。保存の際はナスをラップで包んでから新聞紙で包み、冷え過ぎや乾燥を防ぐようにします。
冷凍保存:約1ヵ月
冷凍保存できる期間は約1ヵ月で、冷蔵保存より長持ちします。解凍後は水っぽくなるため、凍ったままで加熱調理しましょう。乱切りや輪切りなど使いやすい大きさにカットしてから、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します。
ナスの4つの豆知識
栄養豊富でアレンジ自在のナス。切り方や調理のちょっとしたコツを知っておくと、料理を作る時に役立ちますよ。最後にナスの豆知識を4つ紹介します。
1. ナスのヘタはどこまで切れば良いの?
ナスのヘタを切る時、花びらのような部分まで切っていませんか?実はナスのヘタは、先端だけ。実と茎をつなぐ付け根の部分です。花びらのように広がった部分はガクなので、その下に隠れている部分は食べられます。ヘタを切り落とす際は、ヘタとガクの境目に包丁を入れ、ナスをぐるりと一周させます。
2. ナスを切ったら黒い種が!食べられる?
ナスの種が黒くなっても食べられますが、鮮度は落ち始めているので早めに消費するほうが良いです。ナスは水分が多く、収穫とともに水分が抜けて傷んでいきます。特に種は傷みやすく、黒く変色しやすい部分です。実が茶色っぽくなっているものも鮮度が落ちているので、早めに食べましょう。
3. 妊婦はナスを食べない方が良い?
「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざがありますが、妊娠中にナスを食べても特に問題はありません。このことわざには「ナスは体を冷やすので、涼しくなった秋には出産を控えた嫁に食べさせないほうがいい」という解釈があります。ナスを食べ過ぎると内臓を冷やす可能性もありますが、通常は心配ありません。気になる人は、生姜やネギといった、体をあたためる食材と一緒にナスを食べると良いでしょう。
4. 少ない油で炒めるコツは?
ナスは油と調理する炒め物がおすすめですが、油をよく吸うのでカロリーが心配な人もいるのではないでしょうか。少ない油で炒めるコツを紹介します。
<少ない油で炒めるコツ>
1. レンジで軽く加熱してから調理する。600Wの電子レンジで3~4分、ナスがしっとりするくらいが目安
2. 火をつける前にナスに小量の油をからめておく
3. 軽く焼き目がついたらフライパンにフタをし、蒸し焼きにして火を通す
1. レンジで軽く加熱してから調理する。600Wの電子レンジで3~4分、ナスがしっとりするくらいが目安
2. 火をつける前にナスに小量の油をからめておく
3. 軽く焼き目がついたらフライパンにフタをし、蒸し焼きにして火を通す
ナスの色をきれいに出したい場合は、レンジで加熱する前にナスに油をからめておきましょう。
皮ごと調理してナスの栄養を丸ごと摂ろう
ナスは、和・洋・中華とどの味付けにも合わせやすくて飽きずに食べられるのも魅力です。ナスの栄養素をより多く摂るには、皮ごと炒めたり揚げたりすると良いでしょう。
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