春雨の原料や栄養価は?ビーフン・フォーとの違いやアレンジレシピも紹介
春雨はデンプンを原料とした麺類の1つ。味なじみが良くさまざまな料理に活用できる他、カロリーも低めなのでダイエットの主食として代用できます。春雨の基礎知識や栄養価、似ている食材との違いについて解説します。ダイエットにおすすめのレシピも紹介するので、参考にしてみてください。
春雨ってどんな食材?
春雨とは豆類やイモ類のデンプンから作られる麺状の乾燥食品のこと。中国発祥で、日本では主にサラダやスープ、炒め物などに使われています。まずは春雨の原料や作り方、種類について紹介します。
原料
春雨の原料は緑豆・ジャガイモ・サツマイモなどから取れたデンプンと水です。中国、韓国、日本など製造する国によって多少原料が異なり、また原料により食感が変わるのも特徴です。
製造方法
春雨の製造方法は次の通りです。
①デンプンの粉末に水を加えてこねる
②小穴の開いた製麺機で圧力をかけて押し出して麺状にする
③熱湯でゆでる
③冷凍してから乾燥させる
②小穴の開いた製麺機で圧力をかけて押し出して麺状にする
③熱湯でゆでる
③冷凍してから乾燥させる
完全に乾燥させるため、保存性が高くなります。なお、製麺機で押し出すときに小穴から細く流れ落ちる様子が、しとしとと降る春の雨を思わせることから、「春雨」と名付けられました。
春雨の種類
春雨は原料により数種類に分けられます。種類によって、食感や性質、向いている料理が異なります。
<緑豆春雨・中国春雨>
主に中国産の春雨で、緑豆やえんどう豆のデンプンから作られます。緑豆春雨と中国春雨に厳密な違いはなく、あくまで原材料による表示の区別です。コシが強く弾力があり、熱にも強いので煮崩れしにくいのが特徴。そのため、炒め物や鍋物、スープの具などに適しています。また、麻婆春雨や春巻きの具にも使われます。
主に中国産の春雨で、緑豆やえんどう豆のデンプンから作られます。緑豆春雨と中国春雨に厳密な違いはなく、あくまで原材料による表示の区別です。コシが強く弾力があり、熱にも強いので煮崩れしにくいのが特徴。そのため、炒め物や鍋物、スープの具などに適しています。また、麻婆春雨や春巻きの具にも使われます。
<国産春雨・普通春雨>
国産の春雨は、ジャガイモやサツマイモなどイモのデンプンから作られます。もちもちとした食感で火の通りが早く、冷めても硬くなりにくいのが特徴。水分をよく吸い、やわらかいのでサラダや和え物などに適しています。近年では煮くずれしにくいものが製造され、煮物や炒め物に使いやすい種類も出ています。
国産の春雨は、ジャガイモやサツマイモなどイモのデンプンから作られます。もちもちとした食感で火の通りが早く、冷めても硬くなりにくいのが特徴。水分をよく吸い、やわらかいのでサラダや和え物などに適しています。近年では煮くずれしにくいものが製造され、煮物や炒め物に使いやすい種類も出ています。
<韓国春雨>
サツマイモのデンプンで作られている春雨。ジャガイモのデンプンよりコシが強くもちっとした食感で、熱に強いことも特徴です。炒め物に向いていて、韓国では野菜と炒めた料理「チャプチェ」に使われています。
サツマイモのデンプンで作られている春雨。ジャガイモのデンプンよりコシが強くもちっとした食感で、熱に強いことも特徴です。炒め物に向いていて、韓国では野菜と炒めた料理「チャプチェ」に使われています。
春雨のカロリー・栄養価
ダイエット食品としても人気の春雨。気になるカロリーや栄養価をチェックしてみましょう。
春雨のカロリー
春雨は乾燥している状態と、食べるときの水分を吸っている状態では栄養価やカロリーが異なります。乾燥春雨のカロリーは低くありませんが、調理時に4倍の水を吸収し重量が増えるため、ゆでた後のカロリーは低くなります。
<緑豆春雨100g当たり>
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
<国産春雨100g当たり>
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
春雨は他の主食と比較してもカロリーが少ないため、ダイエット時の主食の代用としても役立ちます。
<他の主食100gのカロリー>
白ごはん:156kcal
食パン:248kcal
うどん(ゆで):105kcal
<他の主食100gのカロリー>
白ごはん:156kcal
食パン:248kcal
うどん(ゆで):105kcal
春雨の栄養価
春雨をゆでた場合の主な栄養成分(100g当たり)は次の通りです。春雨はデンプンからできているので、主な成分は炭水化物になります。
<緑豆春雨(ゆで)>
タンパク質: -
脂質:0.2g
炭水化物:20.6g
-糖質:19.1g
-食物繊維:1.5g
カルシウム:3mg
タンパク質: -
脂質:0.2g
炭水化物:20.6g
-糖質:19.1g
-食物繊維:1.5g
カルシウム:3mg
<普通春雨(ゆで)>
タンパク質:0.0g
脂質: -
炭水化物:19.9g
-糖質:19.1g
-食物繊維0.8g
カルシウム:10mg
タンパク質:0.0g
脂質: -
炭水化物:19.9g
-糖質:19.1g
-食物繊維0.8g
カルシウム:10mg
他の主食と比較すると、春雨は低糖質であることがわかります。
<他の主食の100g当たりの糖質>
白ごはん:35.6g
食パン:42.2g
うどん(ゆで):20.3g
白ごはん:35.6g
食パン:42.2g
うどん(ゆで):20.3g
文部科学省「食品成分データベース」より算出
※糖質は炭水化物-食物繊維で計算
※糖質は炭水化物-食物繊維で計算
春雨と似ている食材の違い
春雨と似ている食材にはビーフンやフォー、しらたき、くずきりなどがあります。どれも半透明~透明の麺で見た目は春雨と似ていますが、原料や製造方法が異なります。気になるカロリーも比較してみましょう。
ビーフンと春雨の違い
ビーフンは米粉からできている麺で、中国から伝わった食材です。最近は粘りを出すため、とうもろこし由来のデンプンであるコーンスターチを使っているものもあります。色は原料のお米のように半透明の乳白色をしています。ビーフンと春雨のカロリーは次の通りです。
<ビーフン100g当たり>
乾燥:352kcal
ゆでた状態:140kcal
乾燥:352kcal
ゆでた状態:140kcal
<緑豆春雨100g当たり>
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
<国産春雨100g当たり>
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
ビーフンの代表的な料理は「焼きビーフン」です。ビーフンはもちもちとした食感で春雨とは食感が違いますが、代用もできます。
フォーと春雨の違い
フォーはベトナム発祥の米粉からできている麺です。最近ではタピオカやデンプンを混ぜているものが多く見られます。フォーと春雨のカロリーは次の通りです。
<フォー100g当たり>
乾燥:330kcal
ゆでた状態:140kcal
乾燥:330kcal
ゆでた状態:140kcal
<緑豆春雨100g当たり>
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
<国産春雨100g当たり>
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
ベトナムでは乾燥させずに生麺が使われます。フォーの代表的な料理は、透明のあっさり味のスープに入れて食べる「フォーガー」や「フォーボー」などです。
しらたきと春雨の違い
しらたきの原料はコンニャクイモです。基本の製法はコンニャクと同じで、形状が異なります。しらたきと春雨のカロリーは次の通りです。
<しらたき100g当たり>
5kcal
5kcal
<緑豆春雨100g当たり>
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
<国産春雨100g当たり>
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
しらたきは、おでん、すき焼き、煮物、和え物などさまざまな料理に使われます。
くずきりと春雨の違い
くずきりは、マメ科の「くず」という植物から作られたくず粉を使った食品です。くずきりと春雨のカロリーは次の通り。
<くずきり100g当たり>
乾燥:356kcal
ゆでた状態:135kcal
乾燥:356kcal
ゆでた状態:135kcal
<緑豆春雨100g当たり>
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
乾燥:344kcal
ゆでた状態:78kcal
<国産春雨100g当たり>
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
乾燥:342kcal
ゆでた状態:76kcal
くずきりは鍋物や煮物、サラダなどに利用されます。また黒蜜をかけて和菓子としても食べられています。
ダイエットにもおすすめ!春雨を使ったレシピ3選
味なじみの良い春雨は主菜や副菜、スープにも大活躍。ダイエットにもおすすめのレシピを紹介するので、ぜひ食卓に取り入れてみてください。またフォーやビーフンを使う際に、よりカロリーが低い春雨を使うのもおすすめです。
麺の代わりにしてカロリーダウン「春雨冷やし中華」
冷やし中華を食べたいけれどカロリーが気になる、そんなときは麺の代わりに春雨を使って作りましょう。具材はお好みで、サラダチキンやチクワなどを入れてもおいしく食べられます。
<材料:2人分>(緑豆春雨を使った場合 1人前133kcal)
・乾燥春雨(おすすめは緑豆もしくは中国春雨) 50g
・卵 1個
・カニカマ 4本
・キュウリ 1/2本
・ゴマ 適量
【タレ】
醤油 大さじ2
酢 大さじ1
ごま油 小さじ1
・乾燥春雨(おすすめは緑豆もしくは中国春雨) 50g
・卵 1個
・カニカマ 4本
・キュウリ 1/2本
・ゴマ 適量
【タレ】
醤油 大さじ2
酢 大さじ1
ごま油 小さじ1
<作り方>
1. ラップを敷いた平らな耐熱皿の上に溶いた卵を広げ、600Wの電子レンジで1分程度加熱する
2. 1.の卵とハムを5mm幅に細切り、キュウリを千切り、カニカマは細く裂く
3. 1分ゆでて水気を切った春雨を皿に盛り、その上にすべての具材を乗せ、混ぜ合わせたタレを半量かける
4. 仕上げにゴマを振りかける
1. ラップを敷いた平らな耐熱皿の上に溶いた卵を広げ、600Wの電子レンジで1分程度加熱する
2. 1.の卵とハムを5mm幅に細切り、キュウリを千切り、カニカマは細く裂く
3. 1分ゆでて水気を切った春雨を皿に盛り、その上にすべての具材を乗せ、混ぜ合わせたタレを半量かける
4. 仕上げにゴマを振りかける
パスタで作るより時短&ヘルシー「春雨ペペロンチーノ」
パスタより調理時間が短く、カロリーも減らせて大満足のメニューです。
<材料>(緑豆春雨を使った場合 1人前166kcal)
・乾燥春雨(おすすめは緑豆もしくは中国春雨) 50g
・チューブのニンニク 1cm
・鷹の爪(輪切り) 適量
・塩コショウ 適量
・オリーブオイル 大さじ1
・乾燥春雨(おすすめは緑豆もしくは中国春雨) 50g
・チューブのニンニク 1cm
・鷹の爪(輪切り) 適量
・塩コショウ 適量
・オリーブオイル 大さじ1
<作り方>
1. 春雨を1分ゆで、ザルにあげて水気を切る
2. フライパンを熱してオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を入れる
3. ニンニクが焦げる前に火を止め、春雨を入れて塩コショウで味をととのえながら全体を混ぜる
4. 皿に盛り付ける
1. 春雨を1分ゆで、ザルにあげて水気を切る
2. フライパンを熱してオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を入れる
3. ニンニクが焦げる前に火を止め、春雨を入れて塩コショウで味をととのえながら全体を混ぜる
4. 皿に盛り付ける
さっぱり風味の「中華風春雨サラダ」
定番の中華風サラダです。さっぱりしているため、暑くて食欲が落ちがちな夏にも食べやすいでしょう。ゆでた玉ネギやモヤシでボリュームアップするのもおすすめです。
<材料:2人分>(緑豆春雨を使った場合 1人前117kcal)
・乾燥春雨(おすすめは国産もしくは普通春雨) 50g
・ニンジン 1/3本
・キュウリ 1本
・ハム 2枚
・乾燥春雨(おすすめは国産もしくは普通春雨) 50g
・ニンジン 1/3本
・キュウリ 1本
・ハム 2枚
【調味料】
・醤油 大さじ1
・酢 大さじ1
・砂糖 大さじ1/2
・鶏ガラスープの素 小さじ2
・ごま油 大さじ1
・醤油 大さじ1
・酢 大さじ1
・砂糖 大さじ1/2
・鶏ガラスープの素 小さじ2
・ごま油 大さじ1
<作り方>
1. キュウリは縦半分に切って薄切りに、ニンジンは細めの千切り、ハムは4cm長の細切りにする
2. 鍋でお湯を沸かし春雨を1分ゆで、ざるでしっかりと水気を切っておく
3. ボウルに調味料を混ぜ合わせる
4. ボウルに1.の材料、2.の春雨を入れて混ぜ合わせる
5. 冷やして器に盛り付ける
1. キュウリは縦半分に切って薄切りに、ニンジンは細めの千切り、ハムは4cm長の細切りにする
2. 鍋でお湯を沸かし春雨を1分ゆで、ざるでしっかりと水気を切っておく
3. ボウルに調味料を混ぜ合わせる
4. ボウルに1.の材料、2.の春雨を入れて混ぜ合わせる
5. 冷やして器に盛り付ける
万能食材の春雨を料理に活用しよう
豆類やイモ類のデンプンを原料とした春雨は、炒め物にサラダ、スープなどさまざまな料理に取り入れやすい食材。中華麺やフォー、ビーフンの代わりに使えばカロリーが抑えられるのでダイエット中の方にもおすすめです。
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