大豆ミート│人と地球を健康にする優れた食品！ その魅力や調理方法を紹介
公開日：2022.02.24 最終更新日：2022.04.25
大豆ミートとは、大豆を原料に、お肉のような食感に加工した食材のことを言います。お肉の代用品として、ベジタリアンなどを中心に親しまれてきましたが、最近では、健康維持や地球環境にも良い食品として広く注目を集めています。この記事では、大豆ミートの特徴と地球に優しい理由、食べるメリット、最後に基本的な使い方とおすすめのアレンジを紹介します。
- 大豆ミートとはどんなもの？
- 大豆から作られたお肉そっくりの「代替肉」
- 人にも地球にも優しい選択として注目されている
- 大豆ミートを食べる4つのメリット
- 1.健康維持に役立つ
- 2.ダイエットの助けになる
- 3.女性に嬉しい効果が期待できる
- 4.小麦を控えたい人も安心して食べられる
- 大豆ミートにはデメリットも
- 大豆ミートを毎日の食卓に取り入れてみよう
- 種類が多いので用途に応じて使い分けて
- スーパーではこの売り場をチェックして
- 下味をしっかりつければ、よりお肉に近い味わいに
- 大豆ミートの使い方とおすすめの調理法
- 乾燥タイプの戻し方
- 調理法①大豆の匂いが苦手でも食べやすい唐揚げ
- 調理法②お肉に似た食感を味わえるパスタソース
- 人にも地球にも優しい大豆ミートを食べてみよう
大豆ミートとはどんなもの？
大豆ミートとは、大豆をお肉の代わりになるよう加工した食品を指します。健康や地球環境に優しいのが特徴です。まずは、大豆ミートとはどんな食材か、なぜ地球に優しいのかを解説します。
大豆から作られたお肉そっくりの「代替肉」
大豆ミートは「代替肉」の1つで、大豆をお肉に見立てて加工した食材です。大豆の油分を絞り加熱・加圧したもので、実際にはお肉は入っていませんが、本物に似た見た目・味・食感を楽しめます。牛肉に比べると、比較的安いのも嬉しいポイントです。
当初、大豆ミートはベジタリアンやヴィーガンなど菜食主義の人に、お肉の代わりとして好まれていました。近年は健康に良いだけではなく、地球環境にも優しい食材として一般的にも注目され始めています。
人にも地球にも優しい選択として注目されている
大豆ミートを取り入れることは、地球に優しい選択の1つと言われています。お肉の代わりになる「代替肉」を広めて、お肉の消費を抑えれば、環境問題や食糧問題などを解決するきっかけになると考えられているからです。
動物の飼料の運搬・飼育・加工など、食肉の生産過程では、二酸化炭素を含む多くの温室効果ガスが排出されます。さらに、牛のゲップには二酸化炭素の25倍もの温室効果があるとされるメタンが含まれています。畜産業では、森林資源や水が大量に使われることも忘れてはいけません。
代替肉を選んでお肉の消費を減らすことは、環境負荷を減らすことにつながるのです。
代替肉を選んでお肉の消費を減らすことは、環境負荷を減らすことにつながるのです。
より良い世界を目指すために掲げられた国際目標のSDGsでも、環境・食糧問題が挙げられています。大豆ミートを選ぶことは、地球に優しい行動とも言えるでしょう。
大豆ミートを食べる4つのメリット
植物性の大豆が主原料の大豆ミートは、健康に良いだけでなくダイエットや女性に多い悩みを解決するのにも一役買います。大豆ミートを食べるメリットを紹介します。
1.健康維持に役立つ
大豆ミートは、ビタミンやミネラル、お肉には少ないカルシウムなどを多く含み栄養満点です。さらに、たんぱく質の量はお肉に勝るとも言われ、健康維持にも役立ちます。また動物性のお肉に多く含まれる飽和脂肪酸は、摂りすぎるのが良くないと言われる物質です。大豆ミートをお肉の代わりに使用すれば、飽和脂肪酸の摂取量も減らせます。
また、ノンコレステロールな上に、コレステロールの吸収を抑えながら、代謝を促してくれる大豆サポニンも含まれています。コレステロールの摂りすぎが主な原因となる生活習慣病の予防にも、大豆ミートは役立つのです。
2.ダイエットの助けになる
加工段階で大豆の油分を絞っているため、脂質・カロリーともに牛肉より少なくヘルシーな大豆ミート。100gあたりのカロリーで比べると、牛肉の肩ロースが約400kcalなのに対し、大豆ミートは約100kcalです。たんぱく質を豊富に含むので、体重を増やさず筋肉をつけたい人の助けにもなるでしょう。
3.女性に嬉しい効果が期待できる
大豆が原料の大豆ミートには、大豆イソフラボンも含まれています。大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをし、ホルモンバランスを整えるのに役立つと言われています。他にも体の酸化を抑えるアンチエイジング効果や、骨粗鬆症の予防にも効果が期待されている成分です。
それに加えて食物繊維が豊富なので、腸内環境を整え、便秘解消も手伝ってくれます。
4.小麦を控えたい人も安心して食べられる
大豆ミートは加工食品でありながら、基本的に小麦粉は使われておらずグルテンフリー。小麦粉を控えたい人でも取り入れやすいです。ただしメーカーや調理方法などによっては、小麦粉が使用されている場合もあるので、購入前に原材料表示でチェックしましょう。
大豆ミートにはデメリットも
最近では無添加のタイプも登場していますが、一般的な加工食品と同様に大豆ミートにも添加物が含まれる場合があります。その点は大豆ミートのデメリットと言えるでしょう。まだあまり広く流通していないことや、大豆の価格高騰などの影響を受けていて、安い価格とは言えません。
そして、食事への取り入れ方にも少し注意が必要です。なかには、大豆独特の風味を抑えてうまみやコクを出すために、濃く味付けされて塩分やカロリーが高いタイプもあります。その他、健康に良いからと大豆ミートだけを食べていると、動物性たんぱく質が不足し、体内のアミノ酸バランスが崩れる可能性があります。動物性タンパク質も健康には必要な栄養素なので、上手に使い分けると良いでしょう。
大豆ミートを毎日の食卓に取り入れてみよう
大豆ミートを、実際にスーパーなどで購入し食卓に取り入れてみましょう。ここでは、購入する時に知っておきたい大豆ミートの種類とどこで買えるのか、そしておいしく食べるコツを紹介します。
種類が多いので用途に応じて使い分けて
大豆ミートは製造方法や形状によって、種類がいくつかあります。主な種類を紹介しますので、用途に応じて選んでください。
＜製造方法：3タイプ＞
- レトルトタイプ
下準備の必要がなく、そのまま調理に使える。 - 乾燥タイプ
水やお湯で戻してから使う一般的なタイプ。常温で1年ほど保存できるので非常食にも。 - 冷凍タイプ
冷凍肉のように冷凍庫から出してそのまま調理可能。たくさんストックしたい時に。
＜形状：3タイプ＞
- ミンチ：ひき肉のように細かくカットしてある
- フィレ：バラ肉のようにカットしてある
- ブロック：鶏肉に似た形状をしている
スーパーではこの売り場をチェックして
スーパーでは、レトルトタイプはレトルト食品コーナー、乾燥タイプは乾物コーナー、冷凍タイプは冷凍食品コーナーと、種類ごとに別の売り場に置かれていることが多いようです。大豆ミートを使ったパスタソースやハンバーグなどの加工品は、レトルト食品コーナーを探してみましょう。
他にも、大豆製品として豆腐や油揚げなどと一緒に置いてある店舗もあります。最近では、大豆のお肉として精肉コーナーに置く動きも見られます。コンビニでも大豆ミートを使用した商品が続々と登場しているので、手軽に食べてみたい人はチェックしてみてくださいね。
下味をしっかりつければ、よりお肉に近い味わいに
大豆ミートは見た目も食感も本物のお肉のようで食べ応え抜群。そのまま食べると大豆の香りが感じられ、ほんのり塩気があります。大豆の風味が苦手な人は、下味をしっかりつけるのがおいしく食べるコツです。形状に合わせて、ハンバーグ・餃子・焼き肉など自由なアレンジを楽しみましょう。
大豆ミートの使い方とおすすめの調理法
基本的には下処理なしで料理に使える大豆ミートですが、乾燥タイプを選んだ場合は、「戻し」の作業が必要です。ここでは、大豆ミートの戻し方と大豆ミートを使ったおすすめの簡単アレンジを紹介します。
乾燥タイプの戻し方
乾燥タイプの大豆ミートを使う場合は、調理前に「戻し」の作業をします。手順は下記の通りです。
＜乾燥タイプの戻し方＞
- 湯戻し：鍋にたっぷりの湯を沸かし、大豆ミートを5〜10分茹でる。
- 水洗い：ザルにあげて水の濁りがなくなるまで洗い、絞って水を切る。
- 下味：必要であれば塩コショウなどで下味をつけておく。
水洗いを丁寧にすると大豆独特の香りが抜けるので、苦手な人はしっかりと行うのがおすすめです。またミンチタイプの場合も、水洗いしてから油で揚げると、よりジューシーさが増します。
調理法①大豆の匂いが苦手でも食べやすい唐揚げ
大豆ミートで唐揚げを作ると、見た目もお肉で作ったものとそっくりに仕上がります。しっかり味付けすれば、大豆の風味が苦手な人でも食べやすいでしょう。
【作り方】ニンニク・生姜・醤油など唐揚げの基本の調味料に大豆ミートを漬け込んで、油で揚げる。
調理法②お肉に似た食感を味わえるパスタソース
ひき肉の代わりに大豆ミートを使った、お肉の食感はそのままのパスタソースアレンジ。タコスなどの具材にも使えます。
【作り方】ミンチタイプの大豆ミートを、市販のトマトソースやカットトマト缶と合わせれば、ミートソース風やボロネーゼ風のパスタソースの完成。
人にも地球にも優しい大豆ミートを食べてみよう
大豆から作られているのに、本物のお肉のような味わいの大豆ミートは、健康が気になる人やダイエットしている人など、さまざまな人に便利な食材。食卓に取り入れることで、地球環境を考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。スーパーの売り場で見つけたら、ぜひ一度家族で味わってみてください。
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