使い捨てカイロは再利用できる？地球にやさしい使い方と捨て方
公開日：2023.12.22
使い捨てカイロは寒い冬の必須アイテムですが、使用後はそのまま捨ててしまうことが多いのではないでしょうか。実は使い捨てカイロは生活に役立つアイテムとして、再利用が可能です。使い捨てカイロを再利用する方法と長持ちさせるコツ、正しい捨て方について紹介します。
使い捨てカイロの仕組み
使い捨てカイロは、鉄が酸化反応を起こすときに発生する酸化熱を利用して温かくなる仕組みです。袋の中には鉄粉や活性炭、水、バーミキュライト、食塩などが入っています。袋表面に開いた小さな穴は、中の鉄分と空気中の酸素を結びつけるためのものです。
パッケージを開けると、使い捨てカイロの中の鉄分と空気中の酸素が結合し、酸化反応を起こして熱が生まれます。他にも水や塩は鉄が発熱する反応を早め、バーミキュライトは表面の小さな穴に水分を取り込んで発熱を促す作用があります。
使い捨てカイロの再利用方法
使い捨てカイロが冷めた後、ほとんどの人はそのままゴミとして捨ててしまいます。しかし使用後のカイロは消臭剤や除湿剤、ガーデニングの肥料など再利用方法がいくつかあります。
消臭剤として使う
使い捨てカイロには消臭効果のある活性炭が使われていることから、消臭剤として使えます。ブーツや靴、冷蔵庫に使い終わったカイロをそのまま入れれば、活性炭がニオイの成分を吸収して消臭してくれます。靴箱全体など広い場所を消臭したい場合は、使い捨てカイロを開封して中身を小皿に移してから置きましょう。なお消臭の効果は季節によって異なります。効果が薄れてきたと感じたら、取り替えてください。
使い捨てカイロ以外にも、保冷剤も消臭剤として使えます。冷凍庫の中に溜まりやすい保冷剤の再利用方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
除湿剤として使う
使い捨てカイロは消臭剤以外にも、靴箱やクローゼットの除湿剤として再利用が可能です。原材料の鉄粉や活性炭、バーミキュライトには湿気を吸収する働きがあります。そのためクローゼットや靴箱に使い捨てカイロを置いておくと、消臭と湿気の両方の効果が得られます。
ガーデニングの肥料として使う
使い捨てカイロの中身はガーデニングの肥料としても利用可能です。鉄粉や活性炭、バーミキュライトには植物の生育を良くする作用があります。特にバーミキュライトは農業や園芸用の土壌改良に使われ、保水性や保湿性に優れた鉱物です。
ただし使い捨てカイロには塩分が含まれているので、そのまま使用すると土壌改良の妨げになります。ガーデニングの肥料として再利用するときは、次の方法で中身をろ過し、塩分を抜いてから使用します。
＜ろ過方法＞
1. コーヒーフィルターに2枚重ねにしたペーパーフィルターをセットする
2. カイロの中身を入れて、全体にいきわたるように水をゆっくり注いでろ過をする
1. コーヒーフィルターに2枚重ねにしたペーパーフィルターをセットする
2. カイロの中身を入れて、全体にいきわたるように水をゆっくり注いでろ過をする
中身をろ過し終わったら土に混ぜて使用します。
※再利用時の注意点
商品によっては、土や植物にとって良くない成分が含まれている可能性があります。使い捨てカイロのパッケージに「使用後の中身は土壌改良剤として使用できます」などの表示があるかを確認しましょう。
商品によっては、土や植物にとって良くない成分が含まれている可能性があります。使い捨てカイロのパッケージに「使用後の中身は土壌改良剤として使用できます」などの表示があるかを確認しましょう。
水槽の水質浄化に使う
使い捨てカイロの中身の大部分を占める鉄には、浄水作用があります。鉄は水に入れると「二価鉄イオン」という物質が発生し、水中のニオイを抑えてヘドロを軽減します。水質浄化に使用する場合は、肥料と同様にろ過して塩分を抜き、お茶パックに入れてください。それを水槽に入れて使います。
使い捨てカイロを長持ちさせるコツ
使い捨てカイロの効果を長持ちさせるには、発熱を止めることがポイントです。その方法は使い捨てカイロを密閉できる保存袋に入れ、酸素が入らないようにしっかり空気を抜くだけです。密封によって酸素が遮断されて、使い捨てカイロの発熱反応が止まります。
再び使うときは、保存袋からカイロを取り出して揉んでください。そうすると酸素が送られ、発熱反応が再開。使用頻度にもよりますが、この方法なら2日以上保温効果が持続するので、通常よりも長く使えます。
使い捨てカイロの捨て方
使用後のカイロは、ゴミの分別に迷いやすいものの一つと言えます。正しい捨て方や、未開封のカイロを捨てる際の注意点をチェックしましょう。
自治体の分別ルールに従って捨てる
使い捨てカイロを捨てるときは、自治体の分別ルールを確認しましょう。というのも原材料に含まれる鉄や水分などの扱いは自治体により異なり、使い捨てカイロの分別区分がさまざまだからです。同じ東京都内でも区によって分別方法が違うことがあるので「〇〇市（〇〇区）使い捨てカイロ」などで検索し、正しい処分方法をチェックしてください。
なお、正しいゴミの分別方法については、次の記事で詳しく解説しています。
未使用カイロは開封してから捨てる
未使用カイロを期限切れなどの理由で捨てたいときは、開封して発熱が終わるのを待ってから捨ててください。使用期限が過ぎたカイロは温まるまでに時間がかかりますが、発熱効果が残っている場合がほとんどです。未開封のまま捨てると誤って発熱してしまう可能性があり、発火の危険があります。未使用カイロは必ずパッケージから出して放置し、冷えたことを確認してから捨てましょう。
使い捨てカイロでSDGsに貢献できる方法も
一部の企業や自治体に使い捨てカイロの回収ボックスが設置されている場合があります。これは大阪の「Go GreenGroup（ゴーグリーングループ）」という企業によるSDGsの取り組みです。同企業は全国から回収した使い捨てカイロを原料に、海や川などヘドロで汚れた場所を浄化する「GoGreenCube」というキューブ型の商品を製造しています。
なお回収ボックスが近隣にない場合は、同社の物流センターへ使用済みのカイロを送ることも可能です。カイロの種類や大きさは関係なく、使用期限が切れたものも受け付ています。
使い捨てカイロを再利用して地球にやさしく！
使い捨てカイロが冷めた後は消臭剤や除湿剤など、さまざまな方法で再利用してみましょう。期限切れの使い捨てカイロがたくさん溜まっている場合は、SDGsを意識した捨て方を検討しても良いかもしれません。
使い捨てカイロを購入する前に、Shufoo!（シュフー）で近くのドラッグストアやホームセンターのチラシをチェックしてみましょう。また、シュフーチラシアプリでは、レシピ検索やログインしてチラシを見るだけで、シュフーポイントが貯まり豪華賞品が抽選で当たるチャンスに応募ができます！
この記事に関連するワード
