【料理家に聞く】お得な野菜の買い方と野菜丸ごと使い切りレシピ
健康のためにも、積極的に食事に取り入れたい野菜。2022年は野菜の価格高騰がたびたび話題になったこともあり、今後の動向も気になりますが、少しでもお得に手に入れて、無駄なく使いきりたいものです。そこで、料理家の河野真希さんに、お得に野菜を買う方法と、野菜を無駄にしない使い切りレシピを伺いました。
家事アドバイザー・料理家|河野真希さん
Webや雑誌への寄稿、講演活動などを通して、気持ちのいい暮らしを作ることを提唱している。また、簡単時短の料理教室「つづくらす食堂」を主宰している。監修本に『「夜だけ家事」で快適シンプル生活』(双葉社)などがある。
河野真希さんのインスタグラム
@tudukurasu
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野菜をお得に買う方法
季節や気候で価格が変動する野菜。いくつかのポイントを知っていると、お得に野菜を買うことができます。
一年中出回っている野菜を買って保存する
一年を通して出回っているニンジンやジャガイモなどの根菜類やキノコ類、もやしなどは比較的価格変動の影響を受けにくいとされています。根菜類は常温で保存ができるものも多いので、特売などの安い時を狙って、まとめ買いをしておくのがおすすめです。
旬のものを買う
今はどんな野菜でも季節を問わず、一年中スーパーで見かけることが多いですが、旬の時期を迎えた野菜は価格が安く、栄養価も高いです。旬の野菜はたっぷりと食べたいですね。
カット野菜や冷凍野菜を買う
葉物野菜の価格が高騰しているときは、一時的にカット野菜を買うのも一つの手です。カット野菜は割高な印象があるかもしれませんが、一年を通して価格が安定しており、急激に値上がりすることはないため、実は結果的に安いということもあります。
また、同様の理由で冷凍野菜もおすすめです。
冷凍野菜は旬の時に収穫した野菜を冷凍しており、おいしくて栄養価も比較的高いので、ぜひ取り入れてみてください。
冷凍野菜は旬の時に収穫した野菜を冷凍しており、おいしくて栄養価も比較的高いので、ぜひ取り入れてみてください。
冷凍保存をする
安い時に野菜を買って、冷凍保存するのもおすすめです。
野菜は冷凍すると細胞が壊れてくたくたになるため、解凍して生で食べることには向いていませんが、火を通して食べる場合、味がしみ込みやすく、加熱時間も短くなる利点があります。
例えば、使い切れなかった野菜を刻んで、数種類を組み合わせて一緒に冷凍しておくと、そのままスープやみそ汁に入れて使えます。また、玉ねぎはみじん切りや薄切りにして冷凍し、冷凍したまま炒めるとあめ色になりやすいです。
ジャガイモやトマトも一見冷凍には向いてなさそうな野菜ですが、ジャガイモであれば、一度茹でてマッシュポテトにしてから冷凍すればサラダやコロッケに使えますし、トマトはソースにできます。
ぜひ、お家の使い方に合った方法で冷凍を試してみてください。
野菜は冷凍すると細胞が壊れてくたくたになるため、解凍して生で食べることには向いていませんが、火を通して食べる場合、味がしみ込みやすく、加熱時間も短くなる利点があります。
例えば、使い切れなかった野菜を刻んで、数種類を組み合わせて一緒に冷凍しておくと、そのままスープやみそ汁に入れて使えます。また、玉ねぎはみじん切りや薄切りにして冷凍し、冷凍したまま炒めるとあめ色になりやすいです。
ジャガイモやトマトも一見冷凍には向いてなさそうな野菜ですが、ジャガイモであれば、一度茹でてマッシュポテトにしてから冷凍すればサラダやコロッケに使えますし、トマトはソースにできます。
ぜひ、お家の使い方に合った方法で冷凍を試してみてください。
栽培をする
大葉やバジル、ローズマリーなどのハーブ類はちょっと料理にプラスしたいと思うことがあっても、大量に買うことになったりして、意外と割高になってしまうこともあると思います。そこで、よく使うハーブ類は栽培するのもおすすめです。また、育てやすいのは大葉やバジル。育てば使いたいときに、使いたい分だけ収穫すればよいので無駄がありません。
野菜を無駄にしない!【大根】の部位別使い切りレシピ
せっかく特売になっていた野菜を買っても、使い切れずにダメにしてしまった…という経験はありませんか?野菜を買ったら無駄なく食べ切れるよう、使い切りレシピを知っておくと便利です。今回は冬においしい大根の使い切りレシピを紹介します。
部位によっておすすめ料理が変わる
大根は部位によって、おすすめの料理が変わります。特徴はそれぞれ以下の通りです。
■上部:甘みがあり、生で食べるサラダや大根おろしに向いている。
■真ん中:柔らかく、太さが均等で使いやすい。煮物や焼き物におすすめ。
■下部:筋があり辛い。水分が少なく味染みが良いので、汁ものや漬物、煮込みに向いている。小さく切り、濃いめの味つけにするとよい。
■真ん中:柔らかく、太さが均等で使いやすい。煮物や焼き物におすすめ。
■下部:筋があり辛い。水分が少なく味染みが良いので、汁ものや漬物、煮込みに向いている。小さく切り、濃いめの味つけにするとよい。
大根を1本丸ごと買っても、色々なレシピで使い切ることができます。また、カットされた大根を買うときも作りたい料理に適した場所を購入しましょう。
[大根上部]豚と三つ葉のみぞれ鍋
白だしで味付けしたシンプルなみぞれ鍋。たっぷりの大根おろしは火を入れることで甘みが出て、ホッとするような優しい味になります。三つ葉が味のアクセントになりますが、三つ葉が苦手な人は水菜で代用しても構いません。
[材料](4人分)
大根 1/3本
水 600ml
白だし 80ml
豚バラ薄切り肉 400g
豆腐 1丁
シメジ 1パック
三つ葉 適量
大根 1/3本
水 600ml
白だし 80ml
豚バラ薄切り肉 400g
豆腐 1丁
シメジ 1パック
三つ葉 適量
[作り方]
① 大根をすりおろす。豚バラ肉、豆腐、しめじはそれぞれ食べやすい大きさに切り分ける。
三つ葉は根本を切り落とし、全体を5cm程度の三等分にする。
① 大根をすりおろす。豚バラ肉、豆腐、しめじはそれぞれ食べやすい大きさに切り分ける。
三つ葉は根本を切り落とし、全体を5cm程度の三等分にする。
② 土鍋に水と白だしを入れて火にかけ、沸騰したら豚バラ肉、豆腐、シメジを入れて火を通す。
③ 火が通ったら大根おろしと三つ葉を加えてさっと火を通す。
③ 火が通ったら大根おろしと三つ葉を加えてさっと火を通す。
[大根の真ん中]ふろふき大根
大根は一度冷凍すると細胞が壊れ、味がしみ込みやすくなります。これを利用すれば、時間のかかる印象のふろふき大根も時短が可能。レンジに入れるだけなので、「あと一品」にピッタリです。
[材料](4人分)
大根 8cm程度
水 150ml
白だし 30ml
とろろ昆布 適量
大根 8cm程度
水 150ml
白だし 30ml
とろろ昆布 適量
[作り方]
① 大根は皮を剥き、2cm程度の厚さの輪切りにして十字に隠し包丁を入れる。フリーザバッグに入れて、半日~1日ほど冷凍する。
① 大根は皮を剥き、2cm程度の厚さの輪切りにして十字に隠し包丁を入れる。フリーザバッグに入れて、半日~1日ほど冷凍する。
② 耐熱容器に冷凍した大根と水、白だしを入れ、電子レンジ(600W)で8分間加熱する。
③ 一度取り出し、上下をひっくり返してさらに8分間加熱する。
④ 竹串がスッと通るようになったら器に盛り、とろろ昆布を載せる。
④ 竹串がスッと通るようになったら器に盛り、とろろ昆布を載せる。
そのままでも十分味はしみていますが、一度冷ますと中までしっかりしみ込みます。
[大根の下部]焼き大根と油揚げの味噌汁
大根のお味噌汁は定番ですが、焼き目を付けることで香ばしいうまみ成分が出ます。ごま油でさらにコクもアップ!
[材料](4人分)
大根 4cm程度
ごま油 小さじ2
だし汁 800ml
油揚げ 1/2枚
味噌 大さじ4
青ネギ 適量
大根 4cm程度
ごま油 小さじ2
だし汁 800ml
油揚げ 1/2枚
味噌 大さじ4
青ネギ 適量
[作り方]
① 大根は3ミリほどのいちょう切りに、油揚げは短冊切りにする。
② 鍋にごま油を熱し、大根を入れて焼き目を付ける。
① 大根は3ミリほどのいちょう切りに、油揚げは短冊切りにする。
② 鍋にごま油を熱し、大根を入れて焼き目を付ける。
焼き目を付けるために大根はあまりいじらず、じっくりと火を通します。写真くらいの焼き目が付けばOK。
③ ②の鍋にだし汁と油揚げを加える。煮立ったら火を止め、味噌を溶き入れる。
④ 器に盛り付けて小口に切った青ネギを散らす。
[大根の皮で作る]大根の皮のフライドポテト風
いつもは捨ててしまう大根の皮もフライドポテト風に変身。大根のうまみがしっかり感じられて、冷めてもおいしいです。皮でなく、大根の身をスティック状に切って作るアイデアも!
[材料]
大根の皮 適量
塩コショウ 適量
片栗粉 適量
油 適量
大根の皮 適量
塩コショウ 適量
片栗粉 適量
油 適量
[作り方]
① 大根の皮は5mmくらいの細切りにする。
① 大根の皮は5mmくらいの細切りにする。
大根の皮はいつもより少し厚めに剥くとボリュームアップ。
② 塩コショウと片栗粉をまぶす。
② 塩コショウと片栗粉をまぶす。
③ フライパンに1cmほど油を入れ、150~160℃に熱して大根の皮を揚げる。
④ こんがりと揚げ、油を切って皿に盛る。
栄養たっぷりの野菜をお得に手に入れ、上手に使い切りましょう
健康のために、積極的に取りたい野菜。価格が高い時は、お得に買えるポイントを押さえてみましょう。
買った野菜を余すところなく上手に使い切ると、野菜の栄養をたっぷり取れる上に、節約や食品ロス削減にもなります。
買った野菜を余すところなく上手に使い切ると、野菜の栄養をたっぷり取れる上に、節約や食品ロス削減にもなります。