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創業70周年の「しまむら」が豊富な品揃えと良質低価な商品を提供できる秘密は?

創業70周年の「しまむら」が豊富な品揃えと良質低価な商品を提供できる秘密は?

値上げ時代の衣料品の強い味方といえば「ファッションセンターしまむら」(以下、「しまむら」)。「しまラー」や「しまパト」といった言葉も定着したほど、私たちの生活に身近な存在となっているしまむらは、2023年で創業70周年の節目を迎えました。なぜ、旬のアイテムをスピーディーに商品化できるのか?思わず二度見してしまうほど良質低価を実現できるのか?その秘密を、しまむら広告宣伝部の方にお聞きしました。

Index

2000年代のファストファッションブームをけん引

――しまむらは、2023年で創業70周年!

しまむらグループの店舗推移(グラフ画像)
埼玉県内で営んでいた呉服販売の個人商店を株式会社に組織変更し、1953年に「株式会社島村呉服店」を設立したのが、当社の始まりです。以来、多くのお客さまにご愛顧いただき、1988年には100店舗だったのが2003年には1000店舗、2008年には1500店舗に到達。現在ではしまむらグループ全体で、国内外で約2200店舗を展開しています。
(2023年8月時点)

――特に2000年代にかけて大きく店舗数が伸びていますが、大きな転換点があったのでしょうか?

もともと、しまむらは主婦層向けの実用衣料品店として創業したのですが、90年代の後半から、若い層向けにトレンドファッションを取り入れた事業に転換しようと模索していました。2000年代に入り、リーズナブルでありながら最先端の流行を取り入れた「ファストファッション」のブームが若い世代を中心におこりました。そこで当社も事業の転換を図り、世代を超えてファッションを楽しめるような店舗づくりを進めていきました。これが大きなターニングポイントでした。

――間違いなく、ファストファッションブームを語るうえでしまむらは欠かせません! 中高生を中心に「しまラー」という流行語も生まれるなど、ちょっとした社会現象にも。

しまむら店舗のウィンドウに飾られているマネキンのファッション
自分たちが得た最新のトレンドをなるべく早く商品化し、お客さまに提供し続けてきたことが、当時の若い世代にご支持いただけたのだと思います。その姿勢は今でも変わっていません。

――「しまむら」の他にも、今日では多くの事業を展開しています。

しまむらグループの事業概要図
ヤングカジュアルの「Avail(アベイル)」、ベビー・子ども用品の「Birthday(バースデイ)」、雑貨と婦人ファッションの「Chambre(シャンブル)」、靴を中心としたファッショングッズの「Divalo(ディバロ)」に「しまむら」を含む国内5事業と、台湾を拠点とする「思夢樂(シムラ)」を展開しています。ちなみに、「しまむら」と「思夢樂」を除く事業の頭文字を取ると「ABCD」になります!

「しまむら」を起点に、結婚して子どもができたら「バースデイ」でベビー・子ども用品を購入し、さらにその子どもが中高生になったら「アベイル」、そしてまた「しまむら」でファッションを楽しんでいただくような、お客さまのライフステージに応じてご利用いただけるサイクルを意識しています。

スピード開発の秘密は「600社のサプライヤー」

――しまむらのアイテム数の豊富さは、店舗を訪れるたびに驚かされます。

靴を並べる女性
少ないアイテムをたくさん販売する「少品種・多ロット」のアパレルメーカーが多い中、当社ではその逆の「多品種・小ロット」で、なるべく多くの点数のアイテムを取扱い、店頭に並べるようにしています。

なぜそうしているのか?多くの方が「他人とカブること」は避けると思います。だから、ファッションを気軽に楽しんでいただくためにも、少数でもいいからたくさんのアイテムをご提供する姿勢を昔から大切にしています。その姿勢は「きっと見つかる、みんなワクワク。」というしまむらのキャッチフレーズにも表れています。

――だから、常に新しいアイテムが店頭に並んでいて、「しまパト」を楽しむ方も多いのですね!

Instagramの#しまパト
アパレル業界ではアイテムが店頭に並んでから購入されるまでのサイクルを「回転」と言いますが、しまむらでは店内のすべてのアイテムが、ざっくり言うと1年に7~8回転します。今店頭に並んでいるアイテムが、2カ月経たないうちにすべて空になって、新しいアイテムに入れ替わるイメージです。

――それだけアイテムを開発するスピードも速いとういうことですが、どのようにしてたくさんのアイテムをすばやく開発できるのでしょうか?

しまむらのチーフバイヤーが生地を選ぶ様子
大きく、社内と社外に分けて二つの“秘密”があります。まず社内では、新しいアイテムの企画・買い付けを、各カテゴリー担当のチーフバイヤー・バイヤーが2~3人体制で行っています。チーフバイヤーがどのアイテムをどれだけ買い付けるかの予算と権限を持っているので、意思決定が速いのです。

――チーフバイヤーが「こういうアイテムが流行しているから仕入れよう」と思ったら、自分の判断で仕入れることができるのですね!

そうなんです!もう一つ、社外では自社の製造ラインの他に、約600社のサプライヤー(商品の製造・卸事業者)と取引しています。高い技術を持つサプライヤーとお付き合いしているので、「こういうアイテムを作りたいな」と思ったらすぐ相談でき、いち早く商品化に向けて動きます。

――しまむらでは、旬のトレンドアイテムや人気キャラクターとのコラボアイテムが店頭に並ぶのが早いイメージがあります。それは600社にも及ぶサプライヤーとのパートナーシップによる理由だったのですね。

※画像は参考イメージです。商品の在庫有無は店頭でお問い合わせください。
Tシャツ 504-0204
リラクシングパンツ 561-1180
スマホリング 317-0952、317-0962、317-0963、317-0969、317-0973、317-0985
ぬいぐるみ 621-1453、621-1454、621-1470、621-1524
インテリアマット 104-0346、104-0357
サプライヤーは高い技術だけでなく、最新のトレンド情報やアイデアを持っています。当社だけで商品企画してもアイデアや情報には限界があるので、多くのサプライヤーとのパートナーシップによって、最新のアイテムを数多く、スピーディーにお届けすることができます。

徹底した「ローコストオペレーション」が低価格を生む

――しまむらといえば、思わず二度見してしまうほどの「高見え」アイテムが豊富なイメージですが、その秘密は?

しまむらスタッフのオススメ夏コーデ
(画像左)
シャツ 516-1691/ワンピース 560-0655/バッグ 346-1766
(画像右)
Tシャツ 202-1388/パンツ 258-0584/バッグ 338-0107/シューズ 147-0591
安いといっても、利益を度外視して無理に価格を下げているわけではありません(笑)。当社では、商品を製造・輸送・販売するオペレーションを合理化することで、できるだけ経費をかけない「ローコストオペレーション」を徹底しています。

一例を挙げると、各店舗の売り場のレイアウトは、基本的に全国一律です。北海道でも沖縄でも、同じアイテムを、同じ場所に配置するようにしています。

また、アパレル事業はいかに在庫を売り切るかが生命線となります。そこで、「コントローラー」と呼ばれる社員が全国の店舗の在庫データを毎日チェックして、在庫が残っている店舗から売れ行きの良い店舗へと常に移動させています。

――商品企画から、製造、輸送、販売にいたるすべての工程でムダを省くことで、低価格を実現しているのですね!

しまむら店舗内で服を整える女性
当社では、70年をかけて蓄積してきたローコストオペレーションのノウハウを、商品カテゴリーごとにマニュアルにまとめています。新人でもベテランでも、そのマニュアルによっていちばん合理的なやり方を選択でき、再現できるようになっています。だから、当社もサプライヤーも適切な利益を確保しながら、常にお求めやすい価格でご提供をしています。

旬のアイテムを確実にゲットするポイントは?

――気になったアイテムを確実に入手するための方法や店舗などはあるのでしょうか?

しまむら店舗内の内観画像
しまむらでは全国の店舗が基本的に同じ商品を扱っており、在庫もなるべく偏りがないようにしています。だから「この店舗がねらい目ですよ!」というのはありません。その代わり、ほぼ毎日、新しいアイテムが何千点という単位で入荷しています。いつ来てもらっても、常に新しい出会いがあるので、その出会いを楽しんでいただきたいと思っています。

あとは、買い逃ししないために活用していただきたいのが、アプリの「在庫検索」です。例えば店頭でサイズ違いしか置いてなかった場合、そのアイテムについている値札のバーコードをスキャンすると、ほしいサイズを置いてある店舗の一覧が表示されます。もし近くの店舗にあればその足ですぐ行くこともできます。
しまむらアプリの在庫検索画面

――店内で目玉のアイテムや旬のアイテムが置いてある場所など、「しまパト」をするうえでのポイントはありますか?

しまむらのWebチラシ
おすすめのアイテムは、基本的に人目につきやすい通路沿いに置いてあります。あとはマネキンが着ているもの、POPなどが付いているものなどは店側の「推し」アイテムなのでぜひチェックしてみてください。また、ポイントで外せないのが「チラシ」です。

実はチラシを楽しみにしているお客さまも多く、以前配布をやめたら「チラシが届かない!」とお客さまからお問い合わせをいただくこともありました。だから、チラシにはすごく力を入れています。

チラシを出す曜日は水曜日、土曜日が比較的多く、そのタイミングで新しいアイテムがまとめて入荷される可能性が高いです。また、最新のチラシはスマートフォンで閲覧できるので、ぜひチェックしてみてください。ちなみに、タイトル周りには「推し」のアイテムを置いています。

お客さまと一緒に「ワクワク」をつくっていきたい

――しまむらグループでは2022年11月から会員制度もスタートしています。会員登録をしておくと得するメリットについて教えてください。

しまむらのアプリ
しまむらグループの会員に登録していただいた方には、オリジナルのポイント「ワクワク」を差し上げています。来店時や商品購入時に会員証を提示することで「ワクワク」が貯まり、アプリを開くだけでも1ワクワクが貯まります。
貯まったワクワクはチケットに交換して、さまざまな特典が当たる抽選にも応募できます。

――今、そしてこれからのシーズンに向けて、買っておくべきおすすめのアイテムはありますか?

しまむらのカーゴパンツ
(画像左)525-3249
(画像中)525-3412
(画像右)525-3078


トレンドが続いているのが、カーゴパンツです。すっきり見えからボリューム感のあるシルエット・デザインなど、さまざまなラインナップを揃えています。
また、秋冬にかけてはキルトアイテムが流行りそうです。当社の服飾担当者に聞いたところ、これから秋冬にかけてキルトアイテムの商品展開を拡大する予定です。ぜひ、楽しみにしていてください。

――いろいろお話を伺って、「しまむら愛」がさらに深まりました! 最後に、今後の展望をお聞かせください。

みんなで作るしまむらプロジェクトのサイトイメージ
私たちしまむらグループでは、長期ビジョンにおいて「いい会社をつくる」ことを経営ミッションに掲げています。ここでの「いい会社」とは、私たち社員をはじめ、株主、取引先、社会、そして何よりご利用いただいているお客さまにとっての「いい会社」になるということです。

お客さまにとって「いい会社」であり続けるためにも、このご時世ですが極力値上げはせずにお求めやすい価格を維持する。そのためにも「ローコストオペレーション」をさらに徹底して合理化を進める。71年目も、これからも、その努力を積み重ねていくことに尽きます。お客さまとともに、これからも「きっと見つかる、みんなワクワク。」な店づくりをしていきたいです。

しまむらのおすすめ商品はチラシをチェック

あの「高見え」アイテムが、なぜこんなにお買い得に購入できるのか……!そこには、しまむらの顧客を思う企業努力やアイデアが詰まっていました。さっそく、気になるアイテムを探しに行ってみてはいかがでしょうか。

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